ボルボのSUVを全種類解説！ 価格やサイズの違いは？ 人気の新型から中古車情報まで紹介【2024年】

 

SUVだけでこんなにある！ ボルボのラインナップ

スウェーデンで生まれ、今や世界中で人気のブランドとなったボルボ。

車種のほとんどがSUVもしくはエステート（ステーションワゴン）という超個性派ブランドだが、ラインナップは新旧含めて数多い。安全性能へのこだわりはよく知られているところで、最近ではプラグインハイブリッド（PHEV）や電気自動車（EV）などの電動化にも積極的に取り組んでいる。

この記事では、ボルボの人気カテゴリーであるSUVを新旧含めて総ざらい！ 最小サイズのV40から、SUVらしいスタイルの箱型、ステーションワゴンの車高アップ型、EVの順に解説、現在の中古車情報も紹介する。

モデル	全長（mm）	全幅（mm）	全高（mm）	中古車価格帯
V40クロスカントリー （初代）	4370	1800	1470	60万～260万円
XC40 （初代）	4440～4425	1875	1655～1660	220万～590万円
XC40リチャージ （初代）	4440	1875	1650	460万～640万円
XC60 （初代）	4645	1890	1715	50万～290万円
XC60 （2代目）	4690	1900	1660	250万～830万円
XC90 （初代）	4800～4810	1910～1935	1680～1695	50万～160万円
XC90 （2代目）	4950	1930～1960	1760～1775	270万～1050万円
XC70 （初代）	4860	1860	1565	40万～100万円
XC70 （2代目）	4840	1890	1605	60万～240万円
V60クロスカントリー （初代）	4640	1865	1540	110万～240万円
V60クロスカントリー （2代目）	4785	1895	1505	300万～620万円
V90クロスカントリー （初代）	4940	1905	1545	220万～840万円
C40 （初代）	4440	1875	1595	450万～660万円
EX30 （初代）	4235	1835	1550	―

モデル	全長（mm）	全幅（mm）	全高（mm）	中古車価格帯
V40クロスカントリー（初代）	4370	1800	1470	60万～260万円
XC40（初代）	4440～4425	1875	1655～1660	220万～590万円
XC40リチャージ（初代）	4440	1875	1650	460万～640万円
XC60（初代）	4645	1890	1715	50万～290万円
XC60（2代目）	4690	1900	1660	250万～830万円
XC90（初代）	4800～4810	1910～1935	1680～1695	50万～160万円
XC90（2代目）	4950	1930～1960	1760～1775	270万～1050万円
XC70（初代）	4860	1860	1565	40万～100万円
XC70（2代目）	4840	1890	1605	60万～240万円
V60クロスカントリー（初代）	4640	1865	1540	110万～240万円
V60クロスカントリー（2代目）	4785	1895	1505	300万～620万円
V90クロスカントリー（初代）	4940	1905	1545	220万～840万円
C40（初代）	4440	1875	1595	450万～660万円
EX30（初代）	4235	1835	1550	―

V40クロスカントリー（初代）

・生産期間：2013年5月～2020年12月
・全長：4370mm
・全幅：1800mm
・全高：1470mm

歴代ボルボSUVの中でも最もコンパクトだったのがV40クロスカントリーだ。コンパクトハッチバックのV40（2代目）の車高をアップし、バンパー下部をブラックアウト、クロスオーバーSUVのスタイルに仕立てた。

乗用車ライクな乗り味、エントリーモデルながら北欧テイストあふれる上質な内装は今なお魅力的だ。多くの機械式駐車場に入るボディサイズも日本のユーザーにとってうれしいところだろう。

エンジンはデビュー当初、2Lガソリンターボのみ、駆動方式も4WDのみだったが、2015年7月のマイナーチェンジで2Lディーゼルターボと1.5Lガソリンターボが追加され、駆動方式もFFが追加された。

2016年７月には内外装を含む大規模な変更が行われ、より洗練された外観となっている。なお、2020年12月に生産終了され、後継モデルは出ていない。

生産終了から3年経過した現在の中古車平均価格は135万円前後とリーズナブルだ。支払総額60万円台から狙える物件もあるが、安全性を重視するなら「セーフティパッケージ」が標準装備された2013年12月以降のモデルがオススメ。

例えば2015年式・走行距離4.5万kmの「D4（FF）」で支払総額120.8万円。初めてのボルボにぴったりな1台だろう。

XC40（初代）／XC40リチャージ（初代）

・生産期間：2018年3月～
・全長：4425mm
・全幅：1875mm
・全高：1660mm

XC40は箱型フォルムをもつボルボSUVの中で、最もコンパクトにして最後発のモデル。たくましさもありながら、どこか愛嬌を感じさせるルックスが特徴となっている。

コンパクトとはいってもエクストレイルなどの国産ミドルSUVより全幅はかなり広い。よってシートサイズやシート間距離もゆったり。小物入れなどの収納スペースも充実しており、SUVとしての使い勝手は優秀だ。

モデルライフ全体を通したパワーユニットの種類は豊富で、まとめると下記のようになる。

・2018年3月～2020年7月（前期モデル）：2L 直4ガソリンターボ（「T4」）／ハイパワー版（「T5」）
・2020年8月～（後期モデル）：2L 直4ガソリンターボのマイルドハイブリッド（「B4」「B5」）／1.5Lガソリンターボにモーターを組み合わせたPHEV（「T5」）
・2022年7月：ピュアEVであるXC40リチャージを追加／PHEVは廃止

中古車流通量は、XC40が約450台、XC40リチャージが約100台と比較的豊富だ。現行モデルだけあり走行距離5万km未満の物件がほとんど。

ゆえに中古車平均価格はXC40で約400万円弱、XC40リチャージで約550万円と高めの水準だが、前期モデルなら総額200万円台前半から狙える物件もある。

XC60（初代）

・生産期間：2009年8月～2017年9月
・全長：4645mm
・全幅：1890mm
・全高：1715mm

ボルボの箱型SUVの元祖はラージサイズのXC90だが、それに続くボルボ2番目の箱型SUVがXC60だ。

全幅はトヨタ ランドクルーザープラドなど国産ミドルサイズSUVとほぼ同等、全長は短めのショート＆ワイドなスタイルとなっている。家族でゆったり乗れ、日本で乗るのにも苦労しないボディサイズと言えるだろう。

パワーユニットは3Lガソリンターボ（「T6」）をはじめ、2Lガソリンターボ（「T5」）、2Lガソリンターボ＋スーパーチャージャー（「T6」）、2Lディーゼルターボ（「D4」）など多彩だ。

2009年のデビュー時には早くも時速30km/hまでの衝突被害軽減ブレーキである「シティ・セーフティ」を標準装備するなど、安全性の高さはさすがボルボというところ。2014年10月には全車速追従機能付き安全運転支援機能も標準装備された。

新車当時は489万～719万円という高級価格帯だった初代XC60だが、現在の中古車平均価格は150万円以下にまで下がり、中古車としてのうまみが増している。

価格の一例を挙げると、2016年式・走行距離2.9万kmの「D4 SE」で総額169.8万円。一世代前のモデルにはなるが、しっとりとした乗り味や上品で質感の高いインテリアは今なお魅力的。お買い得感の高い1台だ。

XC60（2代目）

・生産期間：2017年10月～
・全長：4690mm
・全幅：1900mm
・全高：1660mm

2代目XC60は全長が長く、全高が低くなり、ややステーションワゴンに近いフォルムになっている。ロングライフだった初代の後を継いで2代目がデビューしたのは2017年10月だ。

ボディサイズは大きくなったが、走りは軽やか。どこまでもスムーズでストレスフリーなのがボルボ車の美点だ。もちろん全車速追従機能付きクルーズコントロールなど先進的な安全運転支援機能も充実している。

エンジンはダウンサイジング化され、下記のようなラインナップになっている。

・2Lガソリンターボ（「T5」「B5」）
・2Lディーゼルターボ（「D4」）
・2Lガソリンターボ＋スーパーチャージャー（「T6」「B6」） ・「T6」と同じエンジン＋モーターのPHEV（「T8」）

2017年にデビューした2代目XC60だが、中古車市場でボリュームが多いのは2021～2023年式の物件。よって中古車平均価格も520万円前後とやや高めの水準にある。

ただし、2017年式・走行距離4.3万kmの「T5 AWD モメンタム」で総額291.5万円というリーズナブルな物件も。当時の新車価格と比べて半額以下というお得さだ。

XC90（初代）

・生産期間：2003年5月～2015年12月
・全長：4800-4810mm
・全幅：1910-1935mm
・全高：1680-1695mm

ボルボが初めてリリースした記念すべき箱型SUV第1号が初代XC90。堂々たるボディサイズに3列シートを備えたモデルだ。

当時、このサイズのSUVではエンジン縦置きが主流だったが、XC90は他のボルボ車同様に横置きを採用。結果として余裕ある車内空間と大きなカーゴスペースが実現された。搭載されたエンジンは2.5Lガソリンターボから3Lガソリンツインターボ、3.2Lガソリン、4.4L V8ガソリンなど幅広い。

今から20年以上前にデビューしたモデルとあって、中古車市場に流通している台数は20台前後とごく少数だ。走行距離も10万kmを超えている物件が多いが、中には5万km前後のものもチラホラ見つかる。

今のボルボとは趣の異なる、重量感あるルックスと広々した車内空間、大らかな乗り味が初代XC90の持ち味。ちょっとノスタルジックな風貌が好みの方にオススメしたい。

XC90（2代目）

・生産期間：2016年1月～
・全長：4950mm
・全幅：1930-1960mm
・全高：1760-1775mm

初代から印象をガラッと変えた、ラージクラスSUVの2代目。13年ぶりのフルモデルチェンジということでデザインからシャシー性能、先進安全性能まで大きく進化した。

北欧神話のトールハンマーをモチーフとした外観は、スマートで知的な印象。3列シートを備える車内も洗練された空間となり、これ以上ないほど豪華なインテリアとなっている。

パワーユニットの選択肢は下記のとおり豊富だ。

【デビュー時】
・2Lガソリンターボ（「T5」）
・2Lガソリンターボ＋スーパーチャージャー（「T6」）
・2Lガソリンターボ＋スーパーチャージャー＋モーターのPHEV（「T8」）

【2018年8月】
・2Lディーゼルターボ（D5）を追加

【2020年4月】
ガソリンエンジンが全車マイルドハイブリッド仕様（「B5」「B6」）に変更

デビューから8年経過したが、現在の中古車市場で物件数が集中しているのは2022～2023年式だ。そのため中古車平均価格は600万円台後半と高めの水準となっている。

価格の一例を挙げると、2022年式・走行距離1.1万kmの「B5 AWD モメンタム」で総額619万円。当時の新車価格より200万円以上安い。現行モデルで良コンディションのXC90がこの価格なら納得できるだろう。

XC70（初代）

・生産期間：2002年11月～2007年10月
・全長：4860mm
・全幅：1860mm
・全高：1565mm

ボルボがSUV市場に進出するきっかけとなったのがXC70だ。ステーションワゴンであるV70を車高アップし、グリル一体形の専用バンパーやオーバーフェンダーを装着。ベース車と大きくイメージの異なるたくましいルックスに仕上げられた。

実はこのXC70、2000年9月には「V70XC」として登場していたが、マイナーチェンジを機に新たな車名を与えられ、独立したモデルとなった経緯がある。それだけ評判が良かったということだ。

車内空間はV70と同様、十分にゆとりのある広さと使い勝手の良さ。搭載された2.5Lガソリンターボはパワフルで、今乗っても少しも苦痛を感じることはないだろう。4WDシステムにはハルデックス・カップリングが採用された。

生産終了から16年以上経過しているため、中古車市場にある物件数はごくわずか。

内外装、機関には年式相応の経年変化が予想されるため、ある程度のメンテナンス費用がかかることを想定したうえで購入しよう。

XC70（2代目）

・生産期間：2007年11月～2017年2月
・全長：4840mm
・全幅：1890mm
・全高：1605mm

2007年、ベースとなるV70のフルモデルチェンジを受けて、XC70も2代目へと移行した。全幅は初代より30mmも広くなったが、外観からは無骨さが消え、シャープで伸びやかなデザインとなっている。

デビュー時のエンジンは3.2Lガソリンターボ（「SE」）だったが、2009年7月のマイナーチェンジでよりパワフルな3Lガソリンターボへ（「T6」）。2014年12月には2LガソリンターボのFFモデル（「T5」）が追加された。

ボディサイズが大きくなったおかげで車内空間はさらに広くなり、ラージクラスのハイトワゴンとして完成の域に達したXC70。乗り味を3段階に変化させられる「FOUR-C」といったハイテク・ギミックも面白い。

ちなみに、自動ブレーキを含む先進安全装備が標準化されたのは2011年10月以降だ。

10年近くもの長きにわたって生産された2代目XC70だが、現在の中古車市場に流通している物件数はかなり少なめ。

ただし価格はおおむねリーズナブルで、例えば2015年式・走行距離5.1万kmの「T6 AWD」で総額150.1万円となっている。希望にかなった条件の物件さえ見つかれば、コスパの良い買い物になるだろう。

V60クロスカントリー（初代）

・生産期間：2015年10月～2019年3月
・全長：4640mm
・全幅：1865mm
・全高：1540mm

V60クロスカントリーはコンパクトなV40クロスカントリーと、ミドル～ラージサイズであるXC70の中間を埋めるべく開発されたモデル。日本で使うのにちょうど良いボディサイズだ。

典型的なワゴンスタイルだったXC70とは異なり、V60クロスカントリーにはシューティングブレイクを思わせる流麗なボディラインが与えられた。車高はベース車のV60に対して65mmもアップされており、他のクロスカントリー・モデル以上に特別感が感じられる。

ラインナップは2.5Lガソリンターボ・4WDの「T5」と、2Lディーゼルターボ・FFの「D4」。全車速追従機能付きオートクルーズなど運転支援機能、先進安全機能も充実している。

生産期間は3年半と短かった初代。ゆえに中古車市場での流通台数も30台前後と少なめではあるが、中古車としてのコスパの高さはボルボSUVの中でも注目すべきものがある。中古車平均価格は150万円台だ。

例えば、2016年式・走行距離3.5万kmの「T5 AWD SE」で総額160.2万円。装備の豪華さと安全性能の高さを考えるとお得感が高い！

V60クロスカントリー（2代目）

・生産期間：2019年4月～
・全長：4785mm
・全幅：1895mm
・全高：1505mm

初代のデザインから一転し、ボクシーなデザインとなった2代目。V90クロスカントリーをそのまま少しコンパクトにしたような外観となった。

車高アップ量は初代と同じ65mm、本格四駆並みの最低地上高210mmを確保しながら、全高を1505mmに抑えたのも2代目のトピックだ。走りのテイストを通常のステーションワゴンに近づけながら、悪路走行も一層得意になったというわけだ。

搭載されるエンジンは2Lガソリンターボのみ。他モデルの例に違わず、2020年11月にはマイルドハイブリッド化された。

なお、2代目 V60クロスカントリーは全車4WD仕様でハルデックス・カップリングによるアクティブ・トルクスプリット式4WDが採用されている。

中古車流通台数は100台前後。2022～2023年と比較的新しい年式が多く、走行距離も500km未満の物件が最も多くなっているが、中古車平均価格は470万円台後半と新車との価格差が大きい。

一例を挙げると、2019年式・走行距離2.7万kmの「T5 AWD レザーPKG」で総額324.3万円。当時の新車価格より230万円以上も安い計算だ。

V90クロスカントリー（初代）

・生産期間：2017年2月～
・全長：4940mm
・全幅：1905mm
・全高：1545mm

好評だった2代目XC70の後継モデルとして、より大型のV90をベースにハイトワゴン化したのがV90クロスカントリーだ。

全長5mに迫り、全幅も1.9mを超えたボディは迫力も使い勝手も満点。車内のキャパシティはもちろん、乗り心地も安全性能もボルボ最高峰のものとなっている。

ベース車から55mmも車高アップされているが、クロスカントリー独特のワイルドさは一層影を潜め、外装上での違いはボディ下部の意匠と大径ホイール、フェンダーアーチモール程度に。よりスタイリッシュで誰もが選びやすいデザインとなった。

デビュー当初のパワーユニットは、2Lガソリンターボ（「T5」）、2Lガソリンターボ＋スーパーチャージャー（「T6」）の2種類。2018年7月には2Lディーゼルターボを追加し、さらに2020年10月にはガソリンエンジンが全車マイルドハイブリッド仕様（「B5」「B6」）となった。

現在の中古車市場には約100台が流通。ボリュームが多い年式は2022～2023年だ。新車価格帯は694万～969万円、中古車平均価格も600万円台だが、2020年9月以前の中古車なら総額200万円台の物件も見つかる。

価格の一例を挙げると、2017年式・走行距離5.1万kmの「T5 AWD モメンタム」で総額251.2万円。現行モデルがこの価格ならリーズナブルと言えるだろう。

C40（初代）

・生産期間：2022年1月～
・全長：4440mm
・全幅：1875mm
・全高：1595mm

2030年までに全車EV化することを宣言しているボルボ初のピュアEV専用モデル。

専用モデルとはいっても、先行して発売開始されたXC40リチャージのルーフ後端を傾斜させ、クーペ風スタイルとした兄弟車である。

パワートレインは、前輪と後輪それぞれにモーターを搭載するツインモーター式の4WD。最高出力300kW（408ps）／最大トルク660N・mを発生する強力なパワーユニットだ。

2022年4月にはシングルモーター式のFFが追加された。さらに、2023年3月以降は全車とも駆動輪を後輪に切り替えたシングルモーター式となっている。

デビューしたばかりのモデルだが、中古車市場にはすでに50台ほどが流通している。そのほとんどがツインモーター式4WD車だ。

価格帯は総額470万円～。ボルボのEVにいち早く乗りたい！ という人は要注目のモデルだ。

EX30（初代）

・生産期間：2023年10月～
・全長：4235mm
・全幅：1835mm
・全高：1550mm

EX30はボルボのピュアEVで最もコンパクトなモデルだ。ボディサイズはVWゴルフなどに近く、新車価格も559万円とXC40リチャージ、C40などより100万円以上安く設定されている。

パワートレインは今のところ最高出力200kW（272ps）／最大トルク343N・mを発生するシングルモーターの後輪駆動のみ。インパネをなくし、速度表示やハザードスイッチ、エアコンなどの操作を中央のディスプレイに集約するなど、見た目だけでなく車内の作りも未来感あふれるものとなっている。

新車発売はすでに開始されているが、2024年2月現在、中古車市場にはまだ流通していない。

※記事内の情報は2024年2月1日時点のものです。
 

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