デリカミニ ▲軽自動車と一言でいっても、実は決められた規格の中でいろいろな機能が詰まっています。軽=小さいと言うイメージを覆す、大きな軽自動車をご紹介!

軽=ただの小さい車だと思ってない?

「軽自動車」のイメージといえば、低燃費、小回りが利く、かわいらしい……などさまざまあるかと思いますが、やはりいちばんは小さくて扱いやすいではないでしょうか。狭い道や駐車場でも取り回しやすく、維持費も抑えられることから、幅広い世代に支持されています。

現在の軽自動車は、全長3400mm以下×全幅1480mm以下×全高2000mm以下、排気量660cc以下という規格で定められています。その限られたサイズの中で、各メーカーはパッケージングやデザインを工夫し、広さや使い勝手、存在感を最大限に引き出しています。

最近は、この規格内でさまざまなアイデアを凝らし、いい意味で“軽自動車らしさ”を裏切るモデルが増えています。驚くほど広い室内空間を実現したモデルや、普通車にも負けない存在感を放つSUVテイストのモデルなど、本当に軽自動車なの!? と思わず二度見してしまうような1台も珍しくありません。
 

タント▲大人が楽に移動できる広々とした室内を誇る軽自動車も珍しくなくなった(写真はダイハツ タント)

特に顕著なのが、スーパーハイトワゴンと軽SUV。スーパーハイトワゴンは大人がゆったり過ごせる室内空間と優れた積載性が魅力。一方で軽SUVは、車高の高さや迫力あるデザインによって、堂々とした印象を与えてくれます。運転しやすさや維持費の安さはそのままに、広さや頼もしさまで手に入るのが、今の軽自動車の強み。

今回はその中でも、“広くて”使い勝手に優れたオススメの3台をご紹介します。
 

 

大きく見える軽自動車①:ホンダ N-BOX(3代目)

N-BOX▲軽ハイトワゴンの定番として高い支持を集める、N-BOX(左)とN-BOX カスタム(右)

まず紹介したい大きく見える軽自動車は、ホンダ N-BOX(3代目)。発売以来、軽自動車販売ランキングの常連であり続ける理由は、圧倒的な室内空間の広さと使いやすさにあります。

ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1790mm。軽自動車の規格いっぱいまで使いながら、スーパーハイトワゴンならではの高い天井によって、乗り込んだ瞬間に開放感を感じます。フロントガラスは大きく視界が広いため、ボディサイズ以上に余裕を感じながら走ることができます。
 

N-BOX▲運転席からの視界はこのように広々!

後席もゆとりがあり、大人4人で乗っても窮屈さを感じにくかったりと、軽自動車特有の圧迫感はほとんどありません。荷室も使い勝手が良く、シートアレンジによってベビーカーやキャンプ用品、高さのある荷物まで積み込みやすくなっています。
 

N-BOX▲後席はこんな感じで足を伸ばしたりゆったりできます

また安全性能も高く、全車標準装備の「Honda SENSING」を採用。現行型はJNCAPの最高評価「ファイブスター賞」を獲得しており、毎日の運転をしっかりサポートしてくれるので安心です。

モデルは3つ用意されており、標準の「N-BOX」、高級感を高めた「N-BOX カスタム」、アウトドアテイストの「N-BOX JOY」を展開。それぞれターボモデルも用意されています。標準モデルは、買い物や送迎など日常使いを重視する方にぴったり。Lグレードでは左側パワースライドドアやシートヒーターも標準装備され、バランスの良さが持ち味。EXというグレードには助手席が大きくスライドするスーパースライドシートが採用され、車内移動もしやすくなっています。

一方、「JOY」は専用フロントグリルや撥水シートを採用し、アウトドアを楽しむ方に。フラットな荷室は車中泊にも対応します。
 

N-BOX▲アウトドア風のデザインテイストを取り入れた「N-BOX JOY」
N-BOX▲「N-BOX JOY」は後席と荷室をつなげれば、大人が足を伸ばしてくつろぐことだってできちゃう!
N-BOX▲撥水加工シートだから汚れてもへっちゃら!

そして、N-BOXの中でも“大きく見える”のが「Custom」。専用メッキグリルや大型LEDヘッドライト、エアロバンパーによって、軽自動車とは思えない迫力があります。標準モデルでも十分存在感がありますが、「より大きく見せたい!」という方なら、カスタムの堂々としたフロントフェイスに引かれるはずです。
 

N-BOX▲クールで迫力のあるカスタム。大きく迫力のあるグリルデザインなど、実際よりも大きく見えるポイントが!

中古車市場でも約9500台と流通量が非常に豊富。ターボモデルや両側パワースライドドアなど、希望に合わせて選びやすいのも魅力です。
 

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ホンダ N-BOX(3代目)

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ホンダ N-BOX(3代目) ×カスタム
 

大きく見える軽自動車②:三菱 デリカミニ(初代)

デリカミニ▲アウトドア好きならチェックしたい、SUV×スライドドアな軽自動車

街中で見かけると、思わず目で追ってしまう軽自動車といえば三菱のデリカミニ。2023年の登場以来、デリカらしいSUVテイストと愛嬌のあるデザインを両立し、「かわいい×かっこいい」を見事に融合させたモデルとして人気を集めています。

ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mmと軽規格いっぱいで、力強いフロントフェイスやブラックフェンダー、大径タイヤも相まって、実際よりひと回り大きく見えるのが特徴です。直線基調のスクエアなデザインに、半円形LEDヘッドライトが組み合わさることで、SUVらしい迫力と親しみやすさを両立。公式キャラクター「デリ丸。」を思わせる表情も印象的でキュンときます。
 

デリカミニ▲このキュートな顔も特徴的!

ベースはスーパーハイトワゴンなので室内は広く、大人4人でもゆったり座れます。荷室も十分な広さがあり、アウトドアや旅行との相性も抜群。4WDモデルには三菱らしい制御技術も採用されており、見た目だけではない本格的な性能も魅力です。
 

デリカミニ▲後席を倒せば荷室も広さが十分に確保できる

グレードは自然吸気エンジンのGと、ターボエンジンのTがあり、それぞれPremiumを用意。また、DELIMARU PackageというT Premiumをベースに専用パッケージ装備を加えた仕様もあります。街乗り中心ならGでも十分ですが、高速道路や坂道を走る機会が多い方なら、ターボのT系がおすすめです。

その中で私が選ぶなら「T Premium」。ターボによる余裕ある走りに加え、両側電動スライドドアや高速道路同一車線運転支援機能「マイパイロット」、デジタルルームミラーなど、毎日の使い勝手を高める装備が充実しています。価格は少し上がりますが、長く乗ることを考えると満足度は高い1台です。

中古車市場には初代を含めると全体で約2400台流通していますが、2025年のフルモデルチェンジ後の2代目は約700台ほど。購入を検討する際は年式もしっかり確認したいところです。

パワースライドドアや快適装備、安全装備も充実しており、価格と装備のバランスが最も優れているグレードだと感じます。
 

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三菱 デリカミニ(初代)

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三菱 デリカミニ(2代目)
 

大きく見える軽自動車③:スズキ ジムニー(4代目)

ジムニー▲どんな場所でも乗りこなせる力強さが、軽自動車以上の大きさに見せてくれる!

軽なのにこんなに存在感があるの!? と驚かされる代表格がスズキ ジムニー。スクエアなボディに張り出したフェンダー、大径タイヤ、そして高い車高。どこにいてもすぐ見つけられるほど個性的なデザインで、決して埋もれません。

見た目だけでなく、中身も本格派。頑丈なラダーフレーム構造や3リンクリジッドアクスル式サスペンション、副変速機付きパートタイム4WDなど、本格クロカンならではの装備を採用し、悪路走破性は軽自動車の中でトップクラス。

キャンプや林道、雪道など、一般的な軽自動車では少し不安になるような場所でも、安心して走れる頼もしさがあります。また、アイポイントが高く、車幅感覚もつかみやすいため、街乗りでも意外なほど運転しやすいのも魅力的です。
 

ジムニー▲こんな場所だってジムニーならへっちゃら!

グレードはXG、XL、XCの3種類が用意されており、価格を抑えたいならXG、装備とのバランスならXL、快適性まで求めるならXCという選び方になってきますが、値段を問わないのであれば、迷わずXCをおすすめします。LEDヘッドランプや16インチアルミホイール、本革巻きステアリング、クルーズコントロール、シートヒーターなど、日常使いでも満足できる装備が揃っています。

中古車市場でも約2700台流通していますが、人気は依然として高く、本体価格100万円以下の車両はほとんど見かけません。それでも純正状態からカスタム仕様まで幅広く選べるのは中古車ならではの魅力でしょう。
 

ジムニー▲シートを倒せばこんな風にスペースが出現

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スズキ ジムニー(4代目)

軽自動車というと、小さくて街乗り専用だというイメージを持っている方もいるかもしれませんが、実際に乗ってみるとその印象は大きく変わります。

N-BOXは驚くほど広い室内空間でファミリーカーとしても十分すぎるくらい活躍し、デリカミニはSUVらしい存在感と実用性を兼ね備えています。そしてジムニーは、小さなボディに本格クロカンの性能を詰め込んだ唯一無二の存在です。

どのモデルも、それぞれ異なる魅力をしっかりもっていて存在感もバツグン。

室内の広さを重視するならN-BOX、アウトドアテイストと存在感を楽しみたいならデリカミニ、本格SUVとして長く付き合いたいならジムニーと、それぞれのライフスタイルに合わせて選べるのも、今の軽自動車ならではの魅力なのではないでしょうか。

一度乗ってみたら、きっとその広さや存在感に驚かされるはず!
 

文/瀬イオナ 写真/ホンダ、三菱、スズキ、ダイハツ、尾形和美
※記事内の情報は2026年8月24日時点のものです。
※記事中の車両に関する数値表記は、新車時のメーカー発表カタログ値です。
瀬イオナ

自動車ジャーナリスト

瀬イオナ

車メディアの雑誌編集部員を経て、2024年にフリーランスとして独立。「走って書ける」自動車ジャーナリストを目指して修行しながら、若手ジャーナリストとして活動中している。車業界に入ったきっかけは、某動画で中谷明彦師匠を見つけたこと。現在に至るまで「ドライビング」はもちろん「ジャーナリスト」の心得など業界におけるすべてを教わりながら日々鍛錬中である。趣味はドライブ、レーシングカート、サウナ。

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