【試乗】新型 スカイライン 400R|国産らしさをしっかり残した、職人の仕事場のようなモデルだ
2020/02/25
▲今回は、2019年9月にマイナーチェンジしたスカイラインの中で、特にホットなモデルの400Rに試乗する機会を得た。自動車テクノロジーライターの松本英雄氏が、その様子をレポートするエンブレムをインフィニティから日産へ付け替え、大きくマイナーチェンジ
13代目となる現行型のスカイラインが、6年前に登場した時には物議を醸した。
日産 スカイラインとして日本で販売するにも関わらず、北米のプレミアムブランドとして作られたインフィニティ Q50と同様のエンブレムを装着しているのだから。
しかし、ただ単にエンブレムを付けているのではなく、フロントグリルのデザインや質感の高い内装など、同社のプレミアムブランドにふさわしい車になっている。
日産ブランドのモデルに比べると、かなりのコストをかけて作られたことがわかる。
以前、他の記事でも紹介したが、オススメできる1台である。
このたびのマイナーチェンジで、大幅なフロントマスクの変更と伝統的な丸テールを復活させ、インフィニティ スカイラインから日産 スカイラインへと生まれ変わった。
スカイラインは、昔から日本における他にはないスポーツサルーンだったという歴史がある。
ただ、サルーンであることだけにとどまらず、歴史的な日産のDNAを投入したモデルこそが“400R”である。
その名のとおり400psを超える3Lツインターボエンジンを搭載したFRは、まさに腕が試されるスポーツサルーンと言って良いだろう。



国産らしさを残した職人の仕事場
ハイブリッドモデルには、手放し運転が可能な「プロパイロット2.0」が付いているが、400Rには付いていない。
シート位置を調整してスタートする。エンジンが冷えているときは燃料が濃く圧力も高いため、とてもイイ音がするが、温まってくると至って普通のサルーンといった感じだ。
ブレーキを踏むと、カシッとした剛性感あるフィールがあり、400Rが特別な仕様であるということを再認識できる。
Dレンジに入れて発進だ。ゆっくりとアクセルを踏んでいく。
ATが完全に温まっていないせいか、同じギアで引っ張るホールド気味であるが、極めてリニアな立ち上がりだ。
10分ほど市街地を走り温めたあと、少し深めにアクセルを踏み込んでみる。
ATの歯切れは良く、伝達ロスを最小限にとどめガッチリした印象だ。
エンジンの特性とATとのプログラミングもイイ。通常のスカイラインのV6ターボよりもレスポンシブだ。

▲カシッとしたフィーリングのブレーキ。まさに“特別な車”といった感じだ
▲ダウンサイジングされたV6エンジンだが、重厚なサウンドを発生する高速道路に入る。高速コーナーでもステアリングの修正なしにオンザレーンでトレースできる。
ステアリングの剛性も高く、S字のような道でも真っ直ぐな道に思えるような操作感だ。
直線でグッとアクセルに力を込めて加速した。この加速、どこまでも踏み込んでいきたくなる。
クルージングはBMW的なサルーンの味付けだが、サスペンションのストローク感は国産車らしいというところに愛嬌を感じる。
しばらく走り、続いては山間部へ入る。
タイトコーナーでもステアリングの反応は上々だ。
もう少しロールを抑えた感じの方が私は好みだが、400Rは路面とのコンタクトを大切にしている印象が強い。
少し荒めにアクセルをオンにすると、あっという間にリアのトラクションが失われそうになるところには、昔気質のFRっぽさを感じる。
何もかもを電子制御することで誰でも上手く操れるわけではなく、ドライバーの腕によって様々な挙動を示す。
この400Rというモデルは、職人が自分自身の技をもって製作に没頭できる仕事場のような車だ。


【試乗車 諸元・スペック表】
●3.0 400R
| 型式 | 5BA-RV37 | 最小回転半径 | 5.6m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | FR | 全長×全幅×全高 | 4.81m×1.82m×1.44m |
| ドア数 | 4 | ホイールベース | 2.85m |
| ミッション | 7AT | 前トレッド/後トレッド | 1.53m/1.56m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | 2m×1.48m×1.18m |
| 4WS | - | 車両重量 | 1760kg |
| シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | 2035kg |
| ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.13m |
| マニュアルモード | ◯ | ||
| 標準色 |
ダークメタルグレーメタリック、ブリリアントシルバーメタリック、スーパーブラック |
||
| オプション色 |
HAGANEブルーメタリック、オーロラフレアブルーパール2コートパール、ブリリアントホワイトパール3コートパール、メテオフレークブラックP 2コートパール、インペリアルアンバーパール、カーマインレッドカラークリアーメタリック |
||
| 掲載コメント |
- |
||
| 型式 | 5BA-RV37 |
|---|---|
| 駆動方式 | FR |
| ドア数 | 4 |
| ミッション | 7AT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | - |
| 標準色 | ダークメタルグレーメタリック、ブリリアントシルバーメタリック、スーパーブラック |
| オプション色 | HAGANEブルーメタリック、オーロラフレアブルーパール2コートパール、ブリリアントホワイトパール3コートパール、メテオフレークブラックP 2コートパール、インペリアルアンバーパール、カーマインレッドカラークリアーメタリック |
| シート列数 | 2 |
| 乗車定員 | 5名 |
| ミッション 位置 |
フロア |
| マニュアル モード |
◯ |
| 最小回転半径 | 5.6m |
| 全長×全幅× 全高 |
4.81m×1.82m×1.44m |
| ホイール ベース |
2.85m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
1.53m/1.56m |
| 室内(全長×全幅×全高) | 2m×1.48m×1.18m |
| 車両重量 | 1760kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | 2035kg |
| 最低地上高 | 0.13m |
| 掲載用コメント | - |
| エンジン型式 | VR30DDTT | 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆ |
|---|---|---|---|
| 種類 | V型6気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
| 過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 80リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 総排気量 | 2997cc | 燃費(WLTCモード) | 10km/L └市街地:6.5km/L └郊外:10.6km/L └高速:12.5km/L |
| 燃費基準達成 | - | ||
| 最高出力 | 405ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
475(48.4)/5200 |
| エンジン型式 | VR30DDTT |
|---|---|
| 種類 | V型6気筒DOHC |
| 過給器 | ターボ |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | 2997cc |
| 最高出力 | 405ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
475(48.4)/5200 |
| 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆ |
| 使用燃料 | ハイオク |
| 燃料タンク容量 | 80リットル |
| 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 燃費(WLTCモード) | 10km/L └市街地:6.5km/L └郊外: 10.6km/L └高速: 12.5km/L |
| 燃費基準達成 | - |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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