阪神タイガースのリリーフカーはスマートのEV!? さらにカスタムされた2015年版を激写した
2015/03/27
▲ピッチャー、藤浪……じゃなかった。藤浪投手のユニフォームに身を包んだ福嶌、満を持して(?)登板です
阪神投手陣をサポートすべく、あらゆる箇所にカスタムが!
「ピッチャー、○○に代わりまして××」。プロ野球を観戦していると、よく聞くこのアナウンス。そして、中継ぎや抑え投手が颯爽と姿を現します。
さて、そんな投手たちがマウンドにやってくるときに使われているのがリリーフカーです。かつてはゴルフでおなじみのキャディーカーを使っていましたが、近年のプロ野球では、横浜DeNAベイスターズがトヨタ MR-S、千葉ロッテマリーンズがボルボ C70など市販車を改造して使うこともあるんです。そして、阪神タイガースのリリーフカーはなんとスマート フォーツーエレクトリックドライブを使用しているのだとか。
「車メディアにいるプロ野球好きとして、これを見逃すわけにはいかない!」と思い立っちゃったワタシ。というわけで、リリーフカーのお話を伺いに阪神甲子園球場まで行ってきました。
協力してくれたのは株式会社 阪神コンテンツリンクの松本さん。早速、車を見せていただくとピラーの有無をはじめ、フルノーマルのスマート フォーツーとは大違いで驚きました。
松本さんにお話を伺うと、このリリーフカーを使い始めたのは2011年9月。「環境に優しく、選手を乗せて球場に出るまでの細い通路を通れる車」として、全幅1560mmというコンパクトなスマート フォーツーエレクトリックドライブに白羽の矢が立ったのだそうです。リリーフカーとしてのカスタムはメルセデス・ベンツ日本株式会社によるもので、選手が乗り降りしやすくするため右側のドアも外すなど、様々なカスタムが施されています。
折しもプロ野球は今日からペナントレースが開幕。試合観戦時にはぜひリリーフカーにも注目してみてください!
▲これが現在、阪神タイガースで使われているリリーフカー。スマート フォーツーエレクトリックドライブ以外では、他社のEV(電気自動車)も候補に挙がったのだとか
▲リアはこんな感じ。選手が乗るシートのロールオーバープロテクション部にタイガースのロゴマークがあるのが特徴的です
▲真正面から見ると、ピラーがすべて取り外され、サングラスをイメージしたという特製のカバーが付けられています。また、サイドミラーは左側だけなので、公道を走ることは当然できません
▲真横から見ると……。選手が乗り降りしやすいように、右側のドアが取り外されていました! 右側にサイドミラーがないのはそのためです
▲シートは通常どおりに前後にスライドが可能。大柄な選手が多いため、いつも一番後ろに下げてあるそう。また運転席、助手席ともにシートベルトが取り外されています
▲今シーズンから新たにリアウイングを装着。ノーマルよりも、さらにスタイリッシュな雰囲気です
▲ホイールキャップも今年から一新。静止ホイールを使用しているので、スマートのロゴが動くことなく走行が可能。また、動力性能は通常モデルと変わらないとのことですが、走行時に外野エリアの天然芝を痛めないようにするため、常に20km/h以内で走行しているそうです
▲ガソリンを給油する必要がないEVなので、給油のために球場の外に出ることはありません。しかし、使い始めて間もない2011年はシーズンオフから2012年のオープン戦まで走行しなかったため、バッテリーが上がってしまったというこぼれ話も。現在はキルスイッチを付け、対策もバッチリだそうです
▲通路からマウンドに行くまでの様子を激写。狭い通路を通るため、運転するタイガースガールズたちはシーズン終了後、通路からマウンドまでの往復と、バック運転の猛練習をするのだとか。ちなみに試合時間短縮のため、バックは一発で決めなければならず、タイヤの据え切りはNG。投手交代時はタイガースガールズの華麗な運転にも注目ください
▲相手チームなどが乗るビジター仕様のリリーフカーは阪神タイガース以外の選手が乗るため、タイガースのペットマークがなく、シンプルなデザインです
▲最後にフルノーマルのスマート フォーツーエレクトリックドライブをご覧ください。リリーフカーと比べてみると、その違いがよくわかります
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