ディノ「ランサーエボリューションワゴンは海外でもみんな欲しがっている」【SPEED HUNTERS】
2015/07/22
▲ダッレ・カルボナーレ・ディノさんが撮った、神奈川県「Garage G Force」のチューニングカー。ディノさんによると、日本のチューニングシーンはクールジャパンの宝庫だという。そんな1台がこの三菱 ランサーエボリューションワゴンだ
世界がうらやむ、超レアな日本製スポーツワゴンなのです
「これ、カッコいいじゃない!」。ストリートで、サーキットでイカした車をバンバン激写するなどして、世界中の車好きから支持されているWEBマガジン『SPEED HUNTERS』のディノさん。今週の獲物は稀代のスポーツワゴン「ランサーエボリューションワゴン」です。
ディノ:ランサーエボリューションワゴンが面白い。2500台くらいしか作らなかったんじゃないかな? これはもう究極のリミテッドエディションモデル。海外でもみんな欲しがっているくらいなんだよ!
ブンタ:マジですか? ステーションワゴンなのに超速い。そんなアンバランスなところがウケてるのでしょうか?
ディノ:欧州、とくにドイツなんて速いステーションワゴンが大好き。1980年代から(セダンとの)バトルみたいな雰囲気もあったりしてね。盛り上がっていたんだ。特にアウディやメルセデス・ベンツ AMGなんかがそう。すごく速いワゴンを好む国民性や文化があるんだ。
ブンタ:ハイパフォーマンスワゴンって、キワモノのイメージがあるんですけど、これはもう国民性や文化の領域なのですね……。
ディノ:僕はイタリア人だけど、大っ好きだね。となると、もう国民性関係ないか(笑)。ステーションワゴンはユーティリティがいい。しかも走りの性能はほとんどセダンと変わらなくなってきているし。
ブンタ:世界的にみるとSUV人気の陰に隠れてしまっている感じも……。
ディノ:アメ車はほとんど消えてしまったね。サイズは大きいし、ボディは重いし、しかも税金が高いから。今あるのはヨーロッパと日本。日本では他にもスバル インプレッサスポーツワゴンSTiがあった。
ブンタ:おっと、スバルのレヴォーグがありますよ、280馬力!
ディノ:ん~惜しいね。あれはCVTだから。ちょっと違う。すごく良いとは思うんだけど。
ブンタ:そうですか(汗)、残念。現状、ホットなステーションワゴンのマーケットは縮小しているんですかね。
ディノ:とんでもないないよ! ランサーエボリューションXベースのワゴンをみんな待っていたくらいだよ。だけど作らなかった。これはマジむかついている。だから、僕にとって最後のジャパニーズスポーツワゴンがランサーエボリューションワゴン。本当にレアで格好いい。
ブンタ:最後のスポーツワゴン、これはもっと注目されるべきですね!
【おさらい】ランサーエボリューションワゴンの歴史
▲全長4520mm×全幅1770mm×全高1480mmの比較的コンパクトなボディをもつ。2006年に登場したMRは6MTの「GT」と5ATの「GT-A」がある
ランサーエボリューションワゴンは2005年9月にデビュー。あのランサーエボリューションIXにランサーワゴンのラゲージルームを与えるに際して、ボディサイドのパネルやルーフパネル、各ピラーの結合部などを徹底的に補強しています。開口部の大きなテールゲートにいたっては、なんと50点にもおよぶスポット溶接増し打ちを実施! 高剛性のスポーツワゴンを力技で誕生させたのです。フロントはほぼそのまんまランサーエボリューションIXなのに、リアはステーションワゴン。シビレます。
ミッションは6MTと5ATがあり、6MTには4G63型2.0LのMIVECターボエンジンを搭載。最高出力は280ps、最大トルクは40.0kg-mと、軽量ボディを引っ張るのには十分すぎるスペックです。定評の4WDシステムを搭載しているのに加え、ビルシュタイン製ショックアブソーバーやブレンボ社製4輪ベンチレーテッドディスクブレーキなど装備も豪華。2006年8月には、チタンアルミ合金ターボチャージャーで過給レスポンスを向上させた「MR」も登場しました。
▲シンプルかつスパルタンなインテリア。メーターのセンターがタコメーターで、スポーツマインドをくすぐる
▲ダッレ・カルボナーレ・ディノさん。イタリア人。「ディノ」のファーストネームは車好きのお父さんがフェラーリの名車にちなんで命名。生まれついての車好きなのです。世界中のカッコイイ車にスポットを当てる『SPEED HUNTERS』に所属。今日もどこかで車の決定的な瞬間を狙っている
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