ホンダ フリード VS 日産 キューブキュービック PART2:使い勝手が優れているのはどっち?
2008/08/07
PART2 使い勝手が優れているのはどっち?
ホンダ フリード
日産 キューブキュービック
クラストップの実用性の高さと快適性を備えるフリード
三角と四角を組み合わせたというのが、フリードのパッケージングだ。注目すべきは、やはり2〜3列目の豊かな居住空間。とくに7名乗車仕様の2列目キャプテンシートは、ベンチシートより着座感が安定していて快適だ。さらに低く平らな床で着座姿勢も自然で、2Lクラスのミニバンのようなゆったりとしたスペースになっている。3列目は着座状態でヒザを折る必要があり、シート自体もやや硬め。だが、2列目スライド位置を調節してもらえば、足元にもスペースが生まれる(モビリオはスペースがなきに等しかった)。またサイドウインドウ部分のトリムがシート格納を想定してえぐられていて、これが頭回りの空間の確保にも役立っている。
ラゲージスペースは、フリードの7人乗りの場合、2列目キャプテンシートが非格納タイプ(前にスライドするだけ)のため、最大状態ではラゲージ床面の前後長さに制限が。とはいえ別表の計測結果のように、床面の長さの差はハンデにはなっていない。床面が低く、室内空間がタップリしているからだ。
実用性ではフリードに、かなり説得力がある。とくにバックドアを開け後ろから車内をのぞくと、2〜3列目を通してシート下に、まるでミニバンのような空間があるから、だ。足元に長尺モノを載せられるというわけで、ハネ上げ格納式の3列目シートの採用の副次的メリットと言える。
収納の豊富さは目を見張るが、3列目は非常用と思うべし
対してキューブキュービックは、実用面では小ワザを利かす。とくに収納の豊富さは注目で、実に容量の大きなグローブボックスをはじめ、床下収納などの使い勝手もいい。またカップホルダーが車内全体で10個もあるのはユニーク。キューブキュービックは、1列目がベンチシートだ。実際は2名乗車用で、中央部分は座面部分が硬く(座るためのクッションは入っていない)、背もたれ部を倒すとアームレストに。ベンチ風とはいえ左右席は人が安定して座れるようなシェイプに仕上げられており、実際の着座感も、想像以上のホールド感。
2列目は座面がやや高めで床が平ら。しかもドア開口部も広く、座って頭上に目をやれば四角い天井も広々した印象。スクエアなボディ形状の恩恵でスペースはスッキリと広くて良い。一方の3列目は、さすがに+αの印象。頭上空間は何とかなるにしても、足元の窮屈感は否めず、大人の長時間ドライブはつらいところだ。
また3列目の折り畳み方式はフリードとキューブキュービックでは対照的。床下格納式のキューブキュービックは、フルフラット時に、フロア全体がフラットになるのが使いやすい。フリードの左右ハネ上げ格納は、今や操作力をアシストしてくれるトヨタ方式がある以上、やや旧式というか、労力を使わされている感が否めない。格納位置の高さが抑えられ、決定的に操作しにくい訳ではないのが救いだ・・・。
3列目を使用した状態では、キューブキュービックのラゲージスペースはほんとにささやか。このクルマはむしろ通常は5名乗車とし、3列目は畳んでおく使い方が(フロアもフラットで使いやすいので)似合いそうだ。
今回のまとめ
スクエアなボディの恩恵で2列目までは快適と言えるが、3列目の窮屈感は否めないキューブキュービック。ここは便利さ、使い勝手の良さを評価してフリードの勝ちとしたい。床が低く、居住空間にゆとりがあるのも良い。次回予告
取り回しや駐車しやすさを検証しよう!
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今回のテスト車両
ホンダ フリード | |
---|---|
テスト車両 | G Lパッケージ 178.5万円 |
駆動方式 | 2WD(FF) |
トランスミッション | CVT |
全長×全幅×全高(mm) | 4215×1695×1715 |
ホイールベース(mm) | 2740 |
車両重量(kg) | 1300 |
最小回転半径(m) | 5.2 |
乗車定員(人) | 7 |
エンジン種類 | 直4SOHC |
総排気量(cc) | 1496 |
最高出力 [kW(ps)/rpm] |
87(118)/6600 |
最大トルク [N・m(kg-m)/rpm] |
144(14.7)/4800 |
使用燃料 | 無鉛レギュラー |
燃料タンク容量 | 42L |
10・15モード燃費 (km/L) |
16.4 |
実用燃費 (km/L) e燃費提供 |
11.3 |
タイヤサイズ | 185/70R14 |
日産 キューブキュービック | |
---|---|
テスト車両 | 15M 165.9万円 |
駆動方式 | 2WD(FF) |
トランスミッション | CVT |
全長×全幅×全高(mm) | 3900×1670×1645 |
ホイールベース(mm) | 2600 |
車両重量(kg) | 1190 |
最小回転半径(m) | 4.7 |
乗車定員(人) | 7 |
エンジン種類 | 直4DOHC |
総排気量(cc) | 1498 |
最高出力 [kW(ps)/rpm] |
80(109)/6000 |
最大トルク [N・m(kg-m)/rpm] |
148(15.1)/4400 |
使用燃料 | 無鉛レギュラー |
燃料タンク容量 | 45L |
10・15モード燃費 (km/L) |
19.2 |
実用燃費 (km/L) e燃費提供 |
13.1 |
タイヤサイズ | 175/65R14 |
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ホンダ フリード VS 日産 キューブキュービック PART2:使い勝手が優れているのはどっち?/旬ネタ
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