ピュア自然吸気もこれでラスト? フェラーリ 812スーパーファスト(海外試乗レポート)
カテゴリー: フェラーリの試乗レポート
タグ: フェラーリ / クーペ / FR / EDGEが効いている
2017/10/16
▲F12に代わる新たなフェラーリのフラッグシップ。フラッグシップモデル伝統のV12をフロントミッドに積むFRの2シータークーペを踏襲した、最後のピュア自然吸気パワートレイン搭載モデルともウワサされる。0→100km/h加速は2.9秒、最高速は340km/hフェラーリがエンジンパワーをアピールしたモデル
800馬力の12気筒、だから812。フェラーリがこれほどあからさまにエンジンパワーをアピールしたことなど、いまだかつてなかった。それだけ、このエンジンに対する思い入れが強いからだろう。ひょっとして最後のピュアNAエンジン。ならば、欲しい!F12→F12tdfのように812にも近い将来、限定バージョンの登場が見込まれるが、+電気モーターのハイブリッドというウワサ。
ラフェラーリ用のV12を6.5Lまでスープアップ、ブロックこそ共通ながら75%が新設計。その性能を確かめるべく、向かった先はマラネッロ。プロドライバーの横でまずはレクチャーを受ける。高回転域までの爆発的な伸びと、けたたましくも耳に心地良い爆音サウンドに酔いしれた。隣に乗っていても、そのメカニカルグリップの高さを感じる。オレだって、踏めそう。
久しぶりのピスタ・ディ・フィオラーノ。ステアリングスイッチでCT(トラクションコントロール)オフモードを選び、飛び出した。
伸びやかな加速はベラボーに速いけれども、ターボほどの難しさはない。制御が行き届いていて、踏みやすくすら感じた。ブレーキ性能も、さすがに抜かりなし。コントロールもたやすい。そして、何よりの驚きは、勇気を持って挑めば比較的カンタンにテールスライドを楽しめること。フェラーリ初の電動ステアリングが、ドリフトしやすいよう気分よく導いてくれる。
なるほど、そこまで制御しなければ、800馬力を正面切って積めなかった、とも言えそう。
▲制御システムのSSCはバージョン5.0に進化。後輪操舵システムのバーチャルショートホイールベース(PCV)、フェラーリ初の電動パワーステアリング(EPS)なども採用
▲インテリアは完全再設計され、よりスポーティで先進的に。助手席前にはパッセンジャースクリーンが備わった
▲V12エンジンはF12より排気量を234ccアップ、28ps/60Nm出力が向上している。75%を新パーツとし、レブリミットは8700rpmから8900rpmと高回転化【SPECIFICATIONS】
■グレード:812 SUPERFAST ■乗車定員:2名
■エンジン種類:V12 DOHC ■総排気量:6496cc
■最高出力:800/8500[ps/rpm]
■最大トルク:718/7000[N・m/rpm]
■駆動方式:FR ■トランスミッション:7DCT
■全長x全幅x全高:4657x1971x1276(mm) ■ホイールベース:2720mm
■車両価格:3910万円
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