▲スポーツカーやスポーティカーが「若いモンのための車」だと思ったら大間違いですよ! ▲スポーツカーやスポーティカーが「若いモンのための車」だと思ったら大間違いですよ!

視点をズラしてみれば、物事の旬は何度でも楽しむことができる

いわゆるゴールデンウイークに突入する寸前の4月26日、山梨県の山中湖畔に住まう友人宅に季節外れの桜を見に行った。写真下のとおりそれは大層素晴らしかった。友人宅のシチュエーションがそもそも最高ということもあり、季節外れの桜は本当に素敵だった。感動した。

しかし、考えてみれば山中湖に咲く桜を「季節外れ」とするのは当方の思い込みというか、身勝手な断定にすぎないのかもしれない。

東京出身である筆者にとって桜とは、3月末か4月の初め頃に満開となる植物である。しかし沖縄の人らにとっての桜とは「1月~2月に咲く花」であるだろうし、稚内市民にとって桜は明らかに「毎年5月に満開となるアレ」だ。桜=3月末か4月上旬というのは筆者の個人的な固定観念にすぎないのだ。

▲4月末頃に満開となった山中湖畔の桜。「桜=3月末か4月初めに満開」というのはある地域だけの現象にすぎず、世の中の桜すべてがそのタイミングで咲くわけではないという当たり前の事実を再確認した ▲4月末頃に満開となった山中湖畔の桜。「桜=3月末か4月初めに満開」というのはある地域だけの現象にすぎず、世の中の桜すべてがそのタイミングで咲くわけではないという当たり前の事実を再確認した

このように人は、何かと固定観念にとらわれやすい。しかし逆に言えば、視点をズラすことさえできれば、物事の旬というのは何度でも楽しむことができるわけだ。「何度でも」というのは言いすぎかもしれないが、少なくとも「旬を複数回楽しむ」ことは十分以上に可能となる。

例えば車にしてもそうだ。

筆者はカーセンサー本誌の「輸入車×若者オーナー見聞録」という連載にて毎月20代前半の若者にインタビューをしているのだが、彼らの全員ではないにしても、多くの者がしばしば言うフレーズがある。特に、スポーツカー的な車に乗っている若者が言うフレーズだ。

「こういう車って若いうちじゃないと乗れないじゃないですか? だから、買ったんですよ」

……気持ちはわからなくもなく、また世の真理の一端をとらえているとも思うが、しかしこれも若者特有の思い込みであり、固定観念にすぎない。「スポーツカー=若いうちじゃないと乗れない車」ということは断じてないのである。

▲「こういう車に乗れるのも今のうちだけッス」という若者は多いが、実際は? 写真は旧型BMW Z4 ▲「こういう車に乗れるのも今のうちだけッス」という若者は多いが、実際は? 写真は旧型BMW Z4

確かに今現在20代である彼らの眼前には「結婚→妊娠・出産→子育て」という、ゆくゆくは凡庸なミニバンや軽自動車を選択せざるを得なくなる、リアリズム満点な未来が広がっている。価値観やライフスタイルの多様化により、上記のごとき昭和風の人生を誰もが送るとは限らないが(筆者もそこからは外れている)、しかし「のんきにスポーツカーを楽しめるのも今のうちだよなぁ……」と想像する若者は多いだろう。

そしてその想像はおおむね正しい。結婚や子育てというものを選択しようがしまいが、30歳頃から40代前半あたりまでの人生というのは何かと過酷でリアリズムたっぷりだ。それゆえスポーツカーという浪漫主義にひたってばかりもいられないのである。

しかし……人によりタイミングは様々だが、主に40代半ば頃から60歳頃にかけて、そういった状況はまた再び大きく変わる。

子供を育てていた者は、ある時から自分の車にわざわざ息子や娘を乗せる必要がなくなり、彼ら・彼女らが自分で勝手にどこへでも出かけている状況に気づくだろう。また筆者のように子を持たぬ者であっても、加齢とともに何となく世の中の最前線から若干後退し、業務や人付き合いのことをさほど考慮せず、好き勝手な時間をボチボチ過ごせていることを自覚する。寂しくはあるが、ある意味ホッともする微妙な瞬間だ。そして、大した金持ちには全然なっていないが、若い頃に比べればそれなりに使えるお金が手元にあることにも気づく。

つまり(ある程度の)金も時間もあるが、社会的な義務は(ある程度)減じている状態である。そんなときこそ、あなたの人生は「スポーツカーの第二の旬」を迎えているのだ。

▲スポーツカーに乗るべき時期、本当に似合う時期というのは、もしかしたら人生の後半なのかもしれない ▲スポーツカーに乗るべき時期、本当に似合う時期というのは、もしかしたら人生の後半なのかもしれない

無理に後部座席を用意する必要もない。乗り心地も、他者ではなく「自分」が納得できる水準であればそれでいい。何よりスタイリングやドライブフィールを最重視したい……と、まるで20代の若者のような選び方を再びできるようになるのだ。なんとも素晴らしいことではないか。

もちろん、こういったことは今さら筆者が指摘するまでもなく、世の多くのミドルやシニアが気づいていることである。それが証拠に、一例だがトヨタが若年層向けに開発した「86」も、結局は主にミドル&シニア層の男性が中心に買っていると漏れ聞く。言うまでもないことなのだ。

しかし万一、これをお読みのあなたがミドルまたはシニアと呼ばれる年齢で、なおかつ「オレももう年だから、地味な何かに乗り替えるかな……」とでも思っているなら、それはとてつもない勘違いであるということを指摘したい。あなたは今、もしかしたら18歳から20代前半の頃以上に「スポーツカーが似合うお年ごろ」の真っ最中なのだ。そしてポルシェでもBMWの2シータースポーツでもなんでも、好きなモノを買っていただきたいのだ。幸いにして中古車であれば、300万円以下程度でどうにでもなる。

▲ポルシェ ボクスター。写真の旧々型なら100万円台で余裕であり、旧型でも200万円台で十分イケる ▲ポルシェ ボクスター。写真の旧々型なら100万円台で余裕であり、旧型でも200万円台で十分イケる

ということで今回のわたくしからのオススメは、「ミドル&シニアのための300万円以下的輸入スポーツ/スポーティカー」だ。

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  • Car:メルセデス・ベンツ SLK&BMW Z3&NMW Z4&ポルシェ 911 and more……
  • Conditions:走行5万km以下&修復歴なし&総額300万円以下(※総額300万円を超えるプランが用意されている場合があります)
text/伊達軍曹