メルセデス・ベンツ C63AMGクーペ ブラックシリーズ【ニューモデル試乗】
カテゴリー: メルセデス・ベンツの試乗レポート
2012/01/06
63ユニットは恐らくファイナルスペック
まるでDTMマシンを彷彿とさせるカーボン製リアウイングやカナード付きのフロントサイド。外装パーツのほとんどがブラックシリーズ専用だ
以前にリリースされたCLK63AMGブラックシリーズの後継、と考えていいだろう。DTMや欧州GT選手権のワークスカーを彷彿とさせるスタイリングと、Cクラス歴代最強となるパワースペックを得て、これまでのブラックシリーズと同様に、コレクターズアイテム必至のモデルとなった。珠玉の63ユニットは、恐らくファイナルスペック…。前後ともトラック幅を拡げ、なおかつ車高も下げたため、ノーマルのCクラスクーペに比べると、かなりワイド&ローな出で立ちだ。迫力のワイドフェンダーはブラックシリーズの特徴で、なかにはSLS AMGと似たデザインの鍛造アロイホイールが収まった。
パッケージオプションのフロントカナードやリアハイウィングも猛々しい。このあたりは、SLS AMG GT3からそのデザインヒントを得たものである。もちろん、アシ回りやブレーキシステムも専用チューニングである。
サーキットを速く走りたい人に…
6.2LのM156型の最終進化とも言われているV8ユニットは最高出力517psを発生。AMGスピードシフト7速MCTと組み合わせる
コークスクリューで有名なラグーナセカ。ピットレーンでエンジンを掛けた。ノーマルのC63よりハッキリとラフなアイドリングで、ハナからヤル気満々。ヘルメット着用で、おまけに2シーターのスポーツバケットシートに収まっていたものだから、これでロールバーでも入っていたら、完全にツーリングカー選手権モードだったろう。スタートからいきなり全開に。ワイドになったリアタイヤのおかげか、後輪にめいっぱい荷重をかけてもブレイクの予感すらない。超安定志向。ためしにノーズを左右に振ってみても、車体は路面にピタリと張り付いたまま、だ。
コーナリングの最中も、安定志向は変わらない。そこがノーマルのC63クーペと最も違う点。この車を“踊らせる”には、相当のウデと度胸が必要だろう。そういう意味でも、やはり、ツーリングカーに近いポテンシャルの持ち主だった。
SPECIFICATIONS
| 主要諸元のグレード | C63AMG | |
| 全長×全幅×全高(mm) | 4745×1855 ×1388 | |
| 車両重量(kg) | 1710 | |
| エンジン種類 | V8DOHC | |
| 総排気量(cc) | 6208 | |
| 最高出力[ps/rpm] | 517/6800 | |
| 最大トルク[Nm/rpm] | 620/5200 | 車両本体価格 | 1500万円 |
メルセデス・ベンツ C63AMGクーペ ブラックシリーズ【ニューモデル試乗】/試乗レポート
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