【試乗】新型 メルセデス・ベンツ GLAクラス|メルセデスの名に恥じない上質さを進化させた「GL兄弟」の末っ子
2020/11/03
▲2020年6月に発売となった新型メルセデス・ベンツ GLAクラス。自動車テクノロジーライターの松本英雄氏による公道試乗の模様をレポートSUVのエントリーモデルとは思えない存在感
GLAクラスは、メルセデス・ベンツのオフロードモデルに使う“G(ゲレンデ)”と、リンクしたモデルの意をとった“L”を組み合わせた、SUVシリーズで最も小型のモデルだ。
2014年に登場して、2020年に今回試乗した2代目にフルモデルチェンジした。
日本への導入グレードは、2L ディーゼルエンジンに、ゲレンデの四輪駆動のノウハウを詰めこんだ「4MATIC」を搭載した仕様だ。
まずはスタイリング。スポーティで柔らかなフォルムだが、力強さも伴っている。
ベースは「MFA2」というFFのプラットフォームだ。そこにメルセデスが長年取り組んでいる、安全性を育んだFRの剛性感を共存させたアーキテクチャーとなっている。
近くで見ると塊感があり、プレス技術を駆使して作り上げられていることが分かる。ちゃちな感じは皆無だ。
▲「柔らかさ」と「力強さ」という対極にあるスタイルを見事に融合させたエクステリア
▲シャープな印象を際立たせるヘッドライト(試乗車両と同型の別カラー)
▲上質さを感じさせる落ち着きのあるリアデザイン(試乗車両と同型の別カラー)SUVながらスポーティな走り
ドアを開けるときのハンドルと開閉の強度をつかさどるボディとドアのストライカーから、精度の高さを感じ取れる。
シートに腰を落ち着かせると、ガッチリとしたステアリングホイールがキャビンの安全性を教えてくれるようだ。
メルセデスは、まず座ったときのステアリングの剛性フィールを大切にするという。それがステアリングに手を添えると、しっかり伝わってきた。
エンジンを始動する。ディーゼルエンジンは思ったよりも静かだった。
▲上位モデルにも見劣りしないインテリア
▲SUVに求められる収納性も担保されているセレクターレバーをDに入れて発進だ。ツインクラッチ式の2ペダルATは、発進と細かく動かすときにギクシャクするという特性があるが、メルセデスのDCTは非常にスムーズだ。
3人乗車で西湘バイパスを走る。この有料道路は、一時停止から短いアプローチで本線に合流しなければならないが、フロント部分が加速で持ち上がってもリアへすかさず動力を配分して安定感を作り出す。
走り出しの一般道ではけっこう硬め目のサスペンションでスポーティな感じがしたが、高速での継ぎ目を越えるときの動きは滑らかだ。
速度を変えての車線変更でも、常に同じような動きになるようなセッティングから、安全性への深い配慮を身体で感じ取れる。
追い越しの中間加速も十分すぎるほどのスタビリティで、軽やかな動きだ。
トランスミッションは8速になって一層スムーズになった。また、一般道でもギア同士の差が少ないので、ギクシャク感が皆無となる。
先代の7速のDCTとは全く違うフィーリングである。インフォテインメントは充実し、質感も向上している。
これを生み出しているのは、より強靭さを増した4代目のAクラスのプラットフォームだ。横置きユニットではあるが、SUVらしいFRのような力強さを感じる仕上がりとなっている。
質の高いコンパクトクロスオーバーSUVとして、プレミアム性をもたせることに成功したモデルと言えるだろう。
▲スタイルに見合った力強い走行性能を備えたモデルだった【試乗車 諸元・スペック表】
GLA200 d 4マチック AMGライン ディーゼルターボ 4WD
| 型式 | 3DA-247713M | 最小回転半径 | 5.3m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | 4WD | 全長×全幅×全高 | 4.44m×1.85m×1.61m |
| ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.73m |
| ミッション | 8AT | 前トレッド/後トレッド | 1.59m/1.6m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 4WS | - | 車両重量 | 1730kg |
| シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
| ミッション位置 | コラム | 最低地上高 | 0.18m |
| マニュアルモード | ◯ | ||
| 標準色 |
ポーラーホワイト |
||
| オプション色 |
デジタルホワイト、コスモスブラック、デニムブルー、イリジウムシルバー、マウンテングレー |
||
| 掲載コメント |
- |
||
| 型式 | 3DA-247713M |
|---|---|
| 駆動方式 | 4WD |
| ドア数 | 5 |
| ミッション | 8AT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | - |
| 標準色 | ポーラーホワイト |
| オプション色 | デジタルホワイト、コスモスブラック、デニムブルー、イリジウムシルバー、マウンテングレー |
| シート列数 | 2 |
| 乗車定員 | 5名 |
| ミッション 位置 |
コラム |
| マニュアル モード |
◯ |
| 最小回転半径 | 5.3m |
| 全長×全幅× 全高 |
4.44m×1.85m×1.61m |
| ホイール ベース |
2.73m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
1.59m/1.6m |
| 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
| 車両重量 | 1730kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | -kg |
| 最低地上高 | 0.18m |
| 掲載用コメント | - |
| エンジン型式 | 654 | 環境対策エンジン | - |
|---|---|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | 軽油 |
| 過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 51リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 総排気量 | 1949cc | 燃費(WLTCモード) |
16.5km/L
└市街地:12.8km/L └郊外:16.5km/L └高速:19km/L |
| 燃費基準達成 | - | ||
| 最高出力 | 150ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
320(32.6)/3200 |
| エンジン型式 | 654 |
|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC |
| 過給器 | ターボ |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | 1949cc |
| 最高出力 | 150ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
320(32.6)/3200 |
| 環境対策エンジン | - |
| 使用燃料 | 軽油 |
| 燃料タンク容量 | 51リットル |
| 燃費(10.15モード) | -km/L |
| 燃費(WLTCモード) | 16.5km/L
└市街地:12.8km/L └郊外: 16.5km/L └高速: 19km/L |
| 燃費基準達成 | - |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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