新生ポルシェ 911Rはあくまでストリートに的を絞ったモデルだ(海外試乗)
カテゴリー: ポルシェの試乗レポート
2016/09/11
▲1967年にホモロゲーションモデルとして登場した初代の伝統を受け継ぐ、991台の限定モデル。カーボンやマグネシウムを用い、911最軽量の車両総重量1370kgにGT3 RSのエンジンをMTで楽しめるマニア垂涎の1台
1967年に登場し、わずか24台だけが生産された、伝説的なモータースポーツベース車両の名が、久々に甦った。とはいえ、新生ポルシェ 911Rは、あくまでストリートに的を絞ったモデル。サーキットでの速さ優先でPDKオンリーとなった911GT3に対するファンからのMTを望む声に応えるかたちで、911GT3 RS 4.0が搭載する水平対向6気筒4L自然吸気エンジンに、専用開発の6速MTを組み合わせるのが最大のトピックだ。
しかも外観はRSではないGT3と全幅が共通で、タイヤもやはりGT3 用。固定式リアスポイラーは取り払われ、シンプルに仕立てられている。チェック柄のシートや緑色で刻まれたメーターの数値ともども、往年の911Rへのオマージュとなっているのである。
8000rpmオーバーまで突き抜けるように回る超高回転型エンジンを、カチッとしたタッチのMTで操るのは想像どおり快感そのもの。一方、乗り心地は意外やGT3 RSよりマイルドなのだが、荒れた路面にも遭遇するストリートを前提とすれば、こうなるのは必然だろう。
まさに911R 、往年の911ファンとしては、これこそ理想の組み合わせといえる1台だろう。ただ台数限定ということもあり、価格は2629万円にも達する。週末に楽しむため、というよりコレクターのための車となってしまうのでは、本当はもったいないところなのだけれど……。
▲GT3 RSの駆動技術を採用しつつ、公道走行を目的としたリトラクタブル式リアスポイラーや専用リアアンダーボディディフューザーなどを装着する
▲中央部に“ペピータ”デザインのファブリック素材を用いたカーボン製フルバケットシートを装着。軽量化のためリアシートは外されている。ドアオープナーはプルストラップを採用
▲シフトストロークは短く、すべてのコントロールシステムがMT向けに調整されている。パワーウエイトレシオは2.7kg/ps、0-100km/h加速は3.8秒【SPECIFICATIONS】
■グレード:911R ■乗車定員:2名
■エンジン種類:水平対向4DOHC ■総排気量:3996cc
■最高出力:500/8250[ps/rpm]
■最大トルク:460/6250[n・m/rpm]
■駆動方式:RR ■トランスミッション:6MT
■全長x全幅x全高:4532x1852x1276(mm) ■ホイールベース:2475mm
■車両価格:2629万円
あわせて読みたい
M・ベンツのセダン狙いのあなたに推したい“粋な別解”4ドアクーペ CLSクラス。新車で1000万円超えが今中古車なら総額300万円台! オススメの選び方は?
メルセデスの名車に乗る|W201型からSLS AMGへ。“ネオクラとAMG覚醒”をいま読み解く【カーセンサーEDGE 2026年1月号】
優先すべきはヘリテージか 経済効率? マセラティのモデナ回帰にみるブランドの価値とは【スーパーカーにまつわる不思議を考える】
R32型 スカイラインGT-Rが50万円から? あの時買っときゃ良かった……のモデルを振り返り“後悔を楽しむ”
マツダ ロードスター12Rの抽選に外れて絶望している人必見! 代わりにコレ、どうですか? 5選
“いまは”日本未導入のGAC(広州汽車集団)AION Y Plusに試乗してきた!
プロショップで聞いた600万円前後で狙える初代 ポルシェ マカンのリアル! 狙うは前期型の高性能グレードか? それとも後期型のベーシックグレードか?
トヨタ センチュリーがブランド化! クーペタイプも公開された今、改めて歴代モデルを振り返ってみよう!
「大人になったら絶対にこの車に乗ろう!」と子供の頃の夢を叶えた86(初代)
600万円台で買えるアストンマーティンはアリか? プロフェッショナルに聞いてきた真実!









