ランドローバー レンジローバー (西川淳)【ニューモデル試乗】
カテゴリー: ランドローバーの試乗レポート
2013/04/03
問答無用に大人。それが老舗ブランドである。できればビスポークを極めて乗ってみたいもの。シブい色で乗られがちだけれども、こういう車こそリセールなんぞ考えずに派手めのコーディネイトで。モーター1個くらい噛ましてエコ気取りがさらにあればなお良い
最高のダイエットに成功した大スター
ダイエット効果をいきなり実感
そもそも2トンを超える車とはいえ、その約1割にあたる200kg近い減量の成果が、まずは検証のマトだった。スーパーチャージャー付きが本命だろうと、小手調べ的にさほど期待せず乗り込んだ自然吸気(NA)エンジン仕様で驚いた。ダイエットの効果を、いきなり実感することができたからだ。
これまでのレンジローバーには、いかにもクロスカントリー4駆らしい独特の重さ感覚=大きなタイヤがのっそりと動き出すようなフィールがあって、走り出した瞬間からやたらと大きさを感じさせられたもの。ところがこの新型はNAでも、アクセルを踏んだ本人が思わず、「うわあっ」と声を上げてしまうほどに反応よく走り出す。
軽さがそのまま走りの小気味よさに繋がるのはモノの道理なわけだけれども、8速化されたオートマチックの変速に拠るところも大きいはず。ポンポンポーンと軽妙にギアを上げてゆき、車速にのってゆくフィーリングもまた、従来のライドテイストにはなかったものだ。
「金持ちケンカせず」の乗り味
軽快レンジローバー。時代は変わった。加えて、何と静かなことか! 街中から高速道路まで、まるでシンと静まりかえって走る。下手なプレミアムサルーンより静か、だ。80km/hまでは乗り心地も極上で、その尋常ならざる静けさと相まって、実にゆったりとした気分に浸れる。「金持ちケンカせず」の乗り味をロールスロイスファントム級に実現したあたり、伝統も守った。
スーパーチャージドV8搭載グレードにも試乗してみたが、確かに速かったし、それを一度知ってしまうとNAに物足りなさを覚えるのもまた事実。
けれどもそのために最低でも+260万円が必要になってくるわけで、コストパフォーマンス的に考えれば、スーパーチャージャーって微妙。もっとも、コストパフォーマンスで語っていい車じゃありませんが。
SPECIFICATIONS
| グレード | AUTOBIOGRAPHY | ||
| 駆動方式 | 4WD | ||
| トランスミッション | 8AT | ||
| 全長×全幅×全高(mm) | 5005×1985×1865 | ||
| ホイールベース(mm) | 2920 | ||
| 車両重量(kg) | 2520 | ||
| 乗車定員(人) | 5 | ||
| エンジン種類 | V8DOHCスーパーチャージド | ||
| 総排気量(cc) | 4999 | ||
| 最高出力[ps/rpm] | 510/6500 | ||
| 最大トルク[N・m/rpm] | 625/2500 | ||
| 車両本体価格(万円) | 1670 | ||
ランドローバー レンジローバー (西川淳)【ニューモデル試乗】/試乗レポート
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