※この記事はカーセンサー関東版32号(2000年8月31日発売)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです

神経を張りつめることなく、ワインディングを駆け抜ける

  • ホンダ S2000 走り|ニューモデル試乗
  • ホンダ S2000 リアスタイル|ニューモデル試乗
↑予想以上にドライバーの意思通りに曲がる感覚が得られていたVGS(左)リアにVGS専用エンブレムが付く。ソフトトップカバーはオプション(右)
ホンダは前からVGS(車速応動可変ギアレシオステアリング)を研究しており、S2000に初搭載することも決まっていた。もう少し早い時期にタイプVを追加する予定だったが、S2000が予想以上の受注を得たため発売が延びていた。

でもその分、新機構ステアリングもS2000自体の熟成もより進んで、優れたものに仕上がってきた。このタイプVに採用されているVGSとは、車速と舵角に応じてステアリングギアレシオをクイックとスローに無段階可変する機構のことだ。

ノーマル車と見た目で違うのは、下部がフラットで全体ではD字形のように見える変形ステアリングホイールを採用している点。かつて実験車では航空機のような左右T字形のバーステアリングを採用していたことを思えばかなりフツーになったともいえるのだが、ロック・トゥ・ロックは1.4回転しかない。とはいえ、それでも1回転以上回すことはままあるわけで、大きく切り込むステアリング操作時には多少妙な感じがする。

ステアリングの剛性感は高く、しっかり感も備わる

  • ホンダ S2000 インパネ|ニューモデル試乗
  • ホンダ S2000 エンジン|ニューモデル試乗
↑これがVGS専用ステアリング。また、オプションで赤と黒の本革シートが選べる(左)基準排出ガス50%低減を達成し、「優ー低排出ガス車」に設定されている(右)
一方、走りそのものはかなり練り込まれた感が伝わる出来だ。ステアリングの剛性感は高く、しっかり感が備わる。低速では少ない舵角でスーと向きを変えるが、それが日常域では不自然に感じさせることはない。高速になるに従い中立付近からの操舵では落ち着きを増して、レーンチェンジなども自然に動く。

心配したワインディングは、予想以上にドライバーの意思通りに曲がる感覚が得られていた。初期のS2000よりもスタビリティを増したシャーシチューニングと相まって、ピリピリと神経を張りつめる必要も薄れていた。

SPECIFICATIONS

主要諸元のグレード タイプV
駆動方式 2WD
トランスミッション 6MT
全長×全幅×全高(mm) 4135×1750×1285
ホイールベース(mm) 2400
車両重量(kg) 1260
乗車定員(人) 2
エンジン種類 直4DOHC
総排気量(cc) 1997
最高出力[ps/rpm] 250ps/8300rpm
最大トルク[kg-m/rpm] 22.2kg-m/7500rpm
10・15モード燃費(km/L) 12.0
ガソリン種類/容量(L) 無鉛プレミアム/50
車両本体価格 356.0万円

斉藤慎輔の責任採点

コンセプト 5点 取り回し 3点 加速性能 4点 ブレーキ性能 4点
フィニッシュ 4点 操作系の使い勝手 4点 乗り心地 3点 環境対策 4点
前席居住性 4点 ラゲージルーム 3点 操縦安定性 4点 燃費 4点
後席居住性 ー点 パワー感 5点 高速安定性 4点 ステータス 5点
内装の質感 3点 トルク感 3点 しっかり感 5点 コストパフォーマンス 4点
得点合計 72/95
(Tester/斉藤 慎輔 Photo/奥隅 圭之)