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【連載:どんな車と、どんな時間を。】
車の数だけ存在する「車を囲むオーナーのドラマ」を紹介するインタビュー連載。あなたは、どんな車と、どんな時間を?
 

3年間で走行距離20万km! 働き者なハイエースバン

全国の幼稚園や老人ホーム、大型商業施設などで、夏は流しそうめん、それ以外の季節にはブドウやナシ、イチゴ狩りといった食育体験イベントを開催する上田悠貴さん。

拠点とする京都から、関東、東海、関西、九州の大都市圏を中心に全国へ出向き、繁忙期には土日だけで10現場以上を回ることもあるという。そのうえ農産物を仕入れに生産地にも赴くそうで、例えば秋なら、毎週岡山のブドウ農家に通うのだという。

全国を駆け回る上田さんのメインの足が、このハイエース。走行距離は月平均5000km、購入してから3年ほどで20万kmというからすごい。この他にボンゴも使っているというから、上田さん自身の走行距離はもっと長い。ボンゴと比べても、またこのハイエースに乗り替える前のエスクァイアと比べても、ハイエースは視界が良くて運転しやすく、最高に乗りやすいと上田さんは太鼓判を押す。

「20万km走っても、びっくりするほどやれないし、トラブルもないんですよ。奈良で鹿にツッコまれてバンパーが凹んだことだけが、唯一のトラブルです」

ただし移動中のエンジントラブルを避けるために、オイルメンテナンスだけは心がけているそうで、毎月1回のオイル交換は欠かさない。

「ディーラーの人にも“また来たの?”なんて言われますけど、エンジンオイルをボトルキープして、こまめにやってます」と笑う。

「ほとんどこの車で暮らしてる感じです」というほど、ハイエースの中にいる時間は長い。荷物優先の乗り心地ということもあり、長距離運転による腰痛予防のために、運転席にはシガーソケットから給電するマッサージ器を座面と背面に用意しているそうだ。
 

ノート▲座面のクッションとマッサージ器は休憩中に活躍

長距離の際は特に仮眠を取りながら深夜移動することも多いから、エンジンを切って休めるように網戸を取り付け、荷室にはベッドキットも組んでいる。
 

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しかし、ハロウィ-ンが近かったこの日はミニカボチャが詰まったコンテナが2列目シートの上までぎっしり積まれ、とても横になる場所は見当たらない。
 

ノート▲荷室いっぱいに積まれたカボチャの箱
ノート▲今回イベントでは、子供たちがジャック・オ・ランタンを作るとか

「まあこういうときは運転席で」と苦笑しつつ、棚として使えば上下の空間を有効活用でき、また取り外しもできるベッドキットは、季節によって積み込む荷物の形状が違う仕事には好都合なのだと教えてくれた。
 

ノート▲いつでも運転席で仮眠ができるよう、枕やアイマスを常備している

イチゴ狩りの時期などは、イチゴが植わったプランターをたっぷり積み込めるよう、ベッドキットとは別に、ラックを入れたりもするのだという。

かつてキャンプしながら九州一周したこともあるくらいアウトドアが好きで、そもそもベッドキットは休みの日にキャンプに行くときに使いたいと用意したのだそうだ。

同じくキャンプに行けたら使おうと、ポータブルバッテリーも買ってあるが、ここ4~5年は特に忙しくなかなか遊びにも行けていない。それどころか、ほとんど休みなく、家にも帰らず働いているから、家族にも体の心配をされているくらいだ。

それでも、土から離れた人たちに土の楽しさを届け、笑顔になってもらえるのがうれしいと、上田さんはにこやかに汗をぬぐうのだった。
 

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▼検索条件

トヨタ ハイエースバン(5代目/現行型) × 全国
文/竹井あきら、写真/見城了
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上田さんのマイカーレビュー

トヨタ ハイエースバン(5代目/現行型)

●年間走行距離/約7万km
●マイカーの好きなところ/20万km走ってもノートラブル。視界が良くて運転しやすい
●マイカーの愛すべきダメなところ/エアコン(冷房)が効きづらいときがある
●マイカーはどんな人にオススメしたい?/積載性がいちばんの魅力なので、道具を積む趣味がある人
 

竹井あきら

ライター

竹井あきら

自動車専門誌『NAVI』編集記者を経て独立。雑誌や広告などの編集・執筆・企画を手がける。プジョー 306カブリオレを手放してからしばらく車を所有していなかったが、2021年春にプジョー 208 スタイルのMTを購入。近年は1馬力(乗馬)にも夢中。