スバル レガシィランカスター(2代目)▲ボディを上下でツートーンに塗り分けたカラーリングが懐かしい! ランカスターはレガシィツーリングワゴンの車高アップ版だ

北米市場を意識したデザインと作り

車高を上げてSUVなスタイルにしたステーションワゴンのことを、かつては“ハイトワゴン” と呼んでいた。

今で言うクロスオーバーの一種だが、ハイトワゴン人気を確立した国産車といえばレガシィランカスターだ。

レガシィグランドワゴンの後継であり、アウトバックの前身……という、ちょいややこしい立ち位置だが、その内容やスタイリングは生産終了から約20年たった今見ても新鮮!

中古車市場での流通量は少ないけれど、それだけに希少価値がある。ちょっとレトロな車が欲しい人にもオススメだ。

今記事ではそんなレガシィランカスターの魅力を振り返りつつ、中古車市場での概況を解説しよう。

スバル レガシィランカスター(2代目) ▲力強い走りや豪華な内装もランカスターの魅力だった
 

スバル レガシィランカスター(2代目)の特徴は?

 スバル レガシィランカスター(2代目) ▲フロントバンパーには大型フォグランプを内蔵していた。写真は後期型

2代目レガシィランカスターが生産されたのは、ミレニアムを挟んだ1998年6月~2003年9月。

なぜ2代目からの紹介かというと、初代はレガシィグランドワゴンの車名変更版として、ごくわずかな期間しか存在しなかったからだ。

北米市場では初代から「アウトバック」の名前で販売されていたが、国内では独自の車名が与えられた。

ベースとなったのは当時大人気だった3代目レガシィだ。ベース車+35mmまで車高アップし、SUV並みの最低地上高200mmを確保。そのうえで全高を1550mmに抑え、多くの機械式駐車場に対応させた。

 スバル レガシィランカスター(2代目) ▲インテリアも2色使いとした高級感あるもの。メーカーオプションでマッキントッシュ製高級オーディオも設定された

単に車高アップしただけでなく、フロントバンパーを大型化してフォグランプを内蔵し、フェンダーやドア下部などにクラッディング(樹脂製モール)を設けるなど、キチンとSUV風スタイルに仕立てているのもポイントだ。

荷室はツーリングワゴンと共通で、非常に使い勝手が良いものとなっている。この代から採用されたリア・マルチリンク式サスペンションのおかげでホイールハウスの出っ張りも小さい。カーゴファンはランカスター専用装備。釣りを趣味としている人などには特にありがたい装備だった。

 スバル レガシィランカスター(2代目) ▲荷室は使い勝手、容量ともに優秀。換気を促すカーゴファンにも装備されていた

搭載されたエンジンは、レガシィと同じ2.5L 水平対向4気筒と、3L 水平対向6気筒(2000年5月~)。2.5Lエンジンはスバル伝統のもので、トルクが厚く扱いやすい。大排気量でパワフルの3Lエンジンは当初、ランカスター専用の新設計エンジンとして用意され、その後B4にも拡大採用された。

ランカスターが単にアウトドアユースを狙ったモデルであるだけでなく、スバルのフラッグシップだったことが分かるだろう。

 スバル レガシィランカスター(2代目) ▲2.5L 水平対向エンジンは等長等爆エグゾーストとなる以前のモデル。スバルらしいボクサーサウンドが楽しめる

2代目ランカスター登場から生産終了までの大きなマイナーチェンジは以下のとおり。

・1999年9月:2基のカメラから得た情報を基に、車間距離警報、車線逸脱警報、車間距離制御クルーズコントロールなどを実現する世界初のドライバー支援システム「ADA(アダプティブ・ドライビング・アシスト)」を搭載するグレード「ランカスターADA」を追加。
・2000年5月:3L 水平対向6気筒エンジンを搭載する「ランカスター6」、充実装備の「ランカスターS」をグレード追加。
・2001年5月:フロントバンパーなどのデザインを変更。サスペンションを改良。「ADA」を「ランカスター6」専用装備へと移行し、「ランカスター6 ADA」に改名。

2003年9月に生産終了し、その翌月にレガシィがフルモデルチェンジ。ハイトワゴン・モデルはツーリングワゴン登場の5ヵ月後に追加され、車名が北米と同じ「アウトバック」となった。

ランカスターの外観や内装が北米市場を強く意識したものでカントリー・テイストだったのに対して、アウトバックはどちらかというと欧州テイスト。スマートで精悍な印象へと変わっている。

 スバル レガシィランカスター(2代目) ▲ランカスターは全車ともフルタイム4WD。オンロードはもちろん雪道などのオフロードでも頼もしい走破性能だ
 

スバル レガシィランカスター(2代目)の中古車概況は?

生産終了から約20年経過していることで、現在の中古車市場に流通している物件数は十数台とごくわずかだ。もっとも、同世代のレガシィツーリングワゴンも100台前後の流通台数なので、年式を考えると順当というところだろう。

新車当時の価格は200万円台後半、グレードによっては300万円を超えていたが、現在の中古車平均価格は60万円台、価格帯は総額40万~100万円にまで下がっている。レア車ではあるが、プレミアがついた価格帯となっていないことはファンにとってありがたい。

 スバル レガシィランカスター(2代目) ▲中古車市場における2.5L車と3L車の比率は半々というところ

特筆すべきは、走行距離の少ない物件がまだまだ残っていることだ。流通している物件のほとんどが走行距離9万km未満。5万km未満の物件も少なくない。年式を考えると奇跡的な走行距離の少なさと言っていいだろう。

2.5L車なら修復歴なし・走行距離9万km未満で総額60万円前後から、3L車も同様のコンディションで総額80万円前後から手に入る。

カントリー・テイストなデザインで、アウトドアでの使い勝手は抜群。オンロードの走りも気持ちいい! そんな車を狙っている人にはうってつけの1台だ。

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スバル レガシィランカスター(2代目)× 全国

※記事内の情報は2023年8月24日時点のものです。
 

文/田端邦彦 写真/スバル
田端邦彦(たばたくにひこ)

自動車ライター

田端邦彦

自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。