三菱 デリカD:5(現行型)▲初登場から20年目を迎えたデリカD:5。ビッグマイナー直後の今だからこそ、ダイナミックシールド顔の中期型が狙い目に!

中期型のデリカD:5は中古車としても充実

デビューから20年近くもたっているにもかかわらず、一向に人気が衰えない孤高のモデルといえば……そう、三菱のデリカD:5だ。オフロードを走れるミニバンというコンセプトの車は世界的にも希で、それこそが人気の原点。

そろそろフルモデルチェンジの時期では? とウワサされることも多いが、変わる然性がない、むしろ変わらない方が良いのでは!? とすら思わせるほど売れ続けているのがデリカD:5のすごいところだ。

そんなデリカD:5だが、時代に合わせた改良はこれまでに何度も行われてきた。実は2026年1月にも外観から内装、機能まで含めた全面的なリニューアルを実施。これがまさに“かゆいところに手が届く”といった内容で、多くのデリカファンが待ち望んでいた変化だった。

しかし、だからといって中期型が否定されてしまうか、というと、さにあらず。むしろ基本設計の良さが際立つマイナーチェンジだった……と言えるかも。そんなタイミングだからこそ、中期型の中古車に注目してみたい。

この記事ではデリカD:5のモデル概要を改めて振り返りつつ、中古車状況をチェック。なお、本記事ではダイナミックシールド顔に変更された「2019年2月~2025年12月生産モデル」を『中期型』と呼ぶこととする。ニーズ別オススメモデルを紹介していこう。
 

三菱 デリカD:5(現行型) ▲オフロードも走れるミニバン、というキャラクターこそデリカD:5最大の魅力

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三菱 デリカD:5(初代) × 2019年2月~2025年12月生産モデル
 

モデル概要:マイナーチェンジ後モデルではデリカD:5の個性が一層際立つ仕様

現行型であるデリカD:5がデビューしたのは2007年1月のこと。

それまでの本格四駆然とした作りと決別し、当時のアウトランダーをベースとした現代的なFFレイアウトへと変更。オフロードでのたくましさはそのままに、オンロードも快適に走れるSUVミニバンへと進化したのだった。

当初はガソリンエンジンのみだったが、2012年12月のマイナーチェンジで待望のクリーンディーゼルを追加。

さらに2019年2月には三菱のデザインテーマである「ダイナミックシールド」に沿ったフロントマスクが新たに採用され、イメージをがらっと変えている。フルモデルチェンジではなかったものの、それに匹敵するインパクトのある特大級マイナーチェンジだった。
 

三菱 デリカD:5(現行型) ▲シフトレバー、ドライブモードセレクトのダイヤルを特等席に配置したインパネデザイン

本稿でターゲットとするのは、この特大級マイナーチェンジを受けた中期型だ。外観ではLEDヘッドライトが縦一列に並び、その上に薄いLEDポジションランプが配置されるフロントマスクが最大の特徴。あわせてインテリアも直線基調のすっきりしたデザインが採用されている。

エンジンはキャビン前方に横置き配置されるボンネット型で、アウトランダーなど一般的なSUVと同じ。そこに3列シートの箱型キャビンを載せているところがデリカD:5の個性だ。

乗車定員はセカンドシートがキャプテンタイプとなる7人乗り仕様と、ベンチタイプとなる8人乗り仕様が設定された。
 

三菱 デリカD:5(現行型) ▲リムジンのような広大さより、SUVとしての快適さを求めた車内空間

見晴らしが良く、運転しやすいシートポジションもデリカD:5の魅力だろう。全長4800mm×全幅1795mm×全高1875mmというボディサイズはラージサイズミニバンとミドルサイズミニバンの中間的なもので、居住性と取り回しの良さを絶妙にバランスさせたパッケージとなっている。

デビュー当初はガソリンエンジン、2WD車、ローダウン仕様など様々なタイプがラインナップされていたが、この時期のモデルでは2.2L クリーンディーゼルエンジン、三菱独自のアクティブトルクスプリット型4WDのみに統一。ガソリンライクなスムーズさとディーゼル特有の力強さをあわせもつエンジン、安心感の高い4WDシステムもまた定評あるところで、まさに三菱のお家芸だ。

ディーゼルエンジンは前期型と同じ型式だが静粛性や燃費性能を大きく向上、トランスミッションも従来の6速ATから8速ATに変更され、より洗練された走り、快適性となった。

先進的な運転支援機能である「e-Assist」も全車標準(グレードによって機能は異なる)となっている。
 

三菱 デリカD:5(現行型) ▲バンパー内で縦に連なるのがヘッドランプで、その上にあるのはポジションランプ。前期型と同じプラットフォームとは思えない変貌ぶりだ

2019年2月~2025年12月のデリカD:5に設定された主なグレードは以下のとおり。

M
装備を厳選したエントリーグレード。8人乗りのみ

G
「M」の装備内容に運転席側パワースライドドアなどを加えた中級グレード。7人乗りor8人乗り

G パワーパッケージ
運転席パワーシート、運転席・助手席シートヒーター、電動サイドステップ、パワーテールゲートなどを利便性の高い装備を揃えたグレード。7人乗りor8人乗り

P
「G パワーパッケージ」の装備内容にマルチアラウンドモニターやリラックスルームイルミネーションなど快適装備、便利装備をフル装備し、「e-Assist」の機能を追加した最上級グレード。7人乗り or 8人乗り

アーバンギア G
専用フロントグリル、エアロバンパーなどを採用するグレード。装備内容は「G」と同じ。7人乗り or 8人乗り

アーバンギア G パワーパッケージ
専用フロントグリル、エアロバンパーなどを採用するグレード。装備内容は「G パワーパッケージ」と同じ。7人乗り or 8人乗り

アーバンギア P(2019年11月~2023年10月)
専用フロントグリル、エアロバンパーなどを採用するグレード。装備内容は「P」と同じ。7人乗りのみ
 

ちなみに、直近2026年1月の変更ではフロントグリルやバンパーのデザインが変更され、フェンダーアーチモールが新たに装備された。

機能面でもAYC(アクティブ・ヨーコントロール)を含む車両運動統合制御システム「S-AWC」を新たに採用、「e-Assist」の検知機能が大幅にアップするなど、着実に進化している。
 

三菱 デリカD:5(現行型) ▲2019年2月~2025年12月モデルの外観。メッキパーツが多用されている
三菱 デリカD:5(現行型) ▲こちらは2026年1月マイナーチェンジ後の外観。フロントグリルなどのデザイン変更に加え、フェンダーにはアーチモールが新設された

ただ、デザインの基本的な構成は同じままで、詳しい人でなければ中期型と現行型(後期型)の判別がつきにくいレベルであるのも事実。また、フェンダーアーチモール採用についてもトレッドはマイナーチェンジ前と変わっておらず、見た目変更の印象が強い。

もちろん「S-AWC」の追加採用や「e-Assist」の改良は魅力的だが、それも中期型のレベルで十分、という人は少なくないはず。つまり中期型も車としての魅力は全くあせていない。むしろ中古車として狙いやすい時期に入った……と言えそうだ。
 

 

中古車概況:豊富な流通量で価格帯も程度も選びやすい状況

ここからはデリカD:5 中期型の中古車概況を見ていこう。まず流通台数についてだが、デリカD:5全体では非常に豊富で、カーセンサーnet上でも継続的に2000台を超える状況が続いている。

その中でも2019年2月~2025年12月のマイナーチェンジ前モデルは全体の7割近くを占めており、現在も1000台以上が流通。直近の1年間でも微増傾向となっており、今まさに狙いやすいタイミングだ。

中古車価格帯については総額200万円台前半~700万円台までと幅広い。もっとも、これはコンプリートカーやカスタムカーを含めたものであり、実質的には総額560万円前後が上限。もちろん年式や走行距離によって差があるが、今なら比較的リーズナブルな物件から限りなく新車に近いコンディションのものまで、幅広く流通している。

以下の章では、ニーズ別にオススメの狙い方を見ていこう。
 

三菱 デリカD:5(現行型) ▲「悪路走破性の高いミニバン」という唯一無二の地位を築いているため、中古車相場は底堅い
 

オススメの選び方①:価格重視なら「G パワーパッケージ」

まだまだ新鮮味のある中期型のデリカD:5をリーズナブルな価格で手に入れ、海へ、山へとアクティブに繰り出したい! という人はたくさんいるはず。この年式なら中古車購入後も長く乗れる物件が多い。

豊富なバリエーションがあり、新車価格では「M」や「G」が安かったが、中古車市場での流通量はかなり少なめ。そこで狙ってみたいのが「G パワーパッケージ」だ。利便性の高い装備をもつグレードでありながら中古車市場での相場はリーズナブルで、お買い得感も高い。

実際、レジャーで使うとなるとステアリングヒーターやパワーテールゲートなどの装備は欲しくなるはず。中古車市場での流通量も比較的豊富で、カーセンサーnetで検索すると現時点で150台弱がヒットする。
 

三菱 デリカD:5(現行型) ▲他ミニバンからの乗り替えるケースでも、「G パワーパッケージ」の装備内容なら満足

新車当時の価格は408.2万円~だったが、中古車なら総額300万円以下から探すことが可能。例えば、2019年式・走行距離4.5万kmの物件では支払総額346.3万円だ。

これからも長く乗るためには走行距離~6万km程度を目安にしたいところ。もしもそれ以上の物件から探す場合は、オイル交換歴など定期的にメンテナンスされてきたか、オルタネーターやウオーターポンプなど消耗品が交換されているか、を必ず確認しよう。オフロード走行で下まわりを激しくヒットさせた形跡がないかも要チェックだ。
 

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三菱 デリカD:5(初代)× G パワーパッケージ × 2019年2月~2025年12月生産モデル
 

オススメの選び方②:街乗りメインなら「アーバンギア」

突然の降雪! など、いざというときのために4WDは欲しいけれど、外観は洗練されているのが好み……というなら、「アーバンギア」がぴったり。

アーバンギアはダイナミックシールド顔となった2019年2月のマイナーチェンジで新たに設定されたエアロ仕様。都会的な外観で、通常仕様とはひと味違う雰囲気となっている。

エアロは付いていても最低地上高は通常仕様と同じ数値が確保されており、雪道やちょっとしたラフロードなら全く問題ないだろう。
 

三菱 デリカD:5(現行型) ▲個性的な外観をもつアーバンギアの中古車流通量は現在、50台前後というところ

中古車市場での流通量はやや少なめだが、デリカD:5全体の流通量が多いために選択できる余地はある……というところ。グレードは3種類あるうち、「G パワーパッケージ」が最多だ。

価格の一例を挙げると、2019年式・走行距離5.1万kmの「アーバンギア G パワーパッケージ」で総額355.9万円。

なお、MC後モデルでは「アーバンギア」が廃止となった。今後、その希少性も魅力になるかも。
 

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三菱 デリカD:5(初代)× アーバンギア系 × 2019年2月~2025年12月生産モデル
 

オススメの選び方③:極上の移動空間と高い安全性を求めるなら「P」

悪路をものともしない走破性、人も荷物もたっぷり載せられる実用性の高さがデリカD:5の本分であることは否定しようもないが、一方で高級感もまた魅力のひとつ。

せっかくなら他の高級ミニバンに負けない、上質な装備を求めたい……という人は「P」グレード一択だ。「P」は最上級グレードでありながら、マイナーチェンジ前モデル全体の中古車流通において半分以上を占める人気グレードでもある。つまり、流通量が豊富で狙いやすい!
 

三菱 デリカD:5(現行型) ▲イルミネーションが付く内装は「P」グレードのみ

マイナーチェンジ後モデルが登場したばかりの今なら、走行距離が少ない物件を探すことも可能だ。例えば2024年式・走行距離5km(!)の物件では支払総額435万円。このコンディションで、当時の新車価格より約25万円安く手に入るならコスパ的にも納得だろう。
 

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三菱 デリカD:5(初代)× P × 2019年2月~2025年12月生産モデル

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三菱 デリカD:5(初代) × 2019年2月~2025年12月生産モデル
文/田端邦彦 写真/三菱
※記事内の情報は2026年2月19日時点のものです。
田端邦彦(たばたくにひこ)

自動車ライター

田端邦彦

自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。