ジャガー Fタイプ (島下泰久)【海外試乗】
カテゴリー: ジャガーの試乗レポート
2013/06/11
2人しか乗れず、荷物もろくに載らないけれど、その代わり圧倒的にカッコ良く、走りも心行くまで楽しめる。これぞまさにスポーツカー。何かをするためにではなく、まさに走るためにある車だ。文句無し!
ジャガーの「スポーツカー」復活の一撃!
何より魅力的なのはそのスタイリング
スポーツイメージを強く打ち出してきながら、実は長きにわたってスポーツカーをそのラインナップに用意していなかったジャガーが、久々に登場させた2座オープンスポーツカーがFタイプである。
まず何より魅力的なのは、そのスタイリング。往年のEタイプのイメージが各部にちりばめられた、しかし決してレトロではないフォルムは存在感抜群だ。
2座の室内には小物を置く場所も少なく、トランクも小さいが、このたたずまいの前では、それらもすべて許せてしまう。
そのボディはオールアルミ製。パワートレインは、3L V6と5L V8のいずれもスーパーチャージド・ユニットに8速ATを組み合わせる。ベースとなる素のFタイプの最高出力は340ps。V8Sは495ps とパワフルだ。車重はベースで1730kgと極端に軽いわけではないが、DCT要らずと思えるほど瞬時の変速を可能とした「クイックシフト」8速ATの抜群のダイレクト感と相まって、とにかく切れ味の鋭いピックアップと意のままになる加速を満喫できる。
ピュアスポーツを名乗るにふさわしい1台
フットワークも期待以上の出来栄えだ。素晴らしい手応えを示すステアリングは、指1本分の舵角から正確に反応し、高いスタビリティと相まって高速コーナーを自信をもって、そして低速コーナーでは軽快に攻めることができる。フラットな乗り心地も文句無し。
一般道、サーキット、そしてワインディングロードと、500km以上を一気に走っても、Fタイプはまだまだ走りたいと思わせたのだから、これぞ紛れもなくピュアスポーツを名乗るにふさわしい1台なのは間違いない。
ところでジャガーにとってFタイプが、どのくらい久々のスポーツカーなのかと言えば、何とEタイプの生産終了から実に40年ぶりという話になる。しかし待った甲斐はあった。スポーツカーブランドとしてのジャガー、復活ののろしだ。
SPECIFICATIONS
| グレード | F-TYPE V8 S | ||
| 駆動方式 | FR | ||
| トランスミッション | 8AT | ||
| 全長×全幅×全高(mm) | 4470×1925×1310 | ||
| ホイールベース(mm) | 2620 | ||
| 車両重量(kg) | 1810 | ||
| 乗車定員(人) | 2 | ||
| エンジン種類 | V8DOHC スーパーチャージド | ||
| 総排気量(cc) | 4999 | ||
| 最高出力[ps/rpm] | 495/6500 | ||
| 最大トルク[N・m/rpm] | 625/2500 | ||
| 車両本体価格(万円) | 1250 | ||
あわせて読みたい
M・ベンツのセダン狙いのあなたに推したい“粋な別解”4ドアクーペ CLSクラス。新車で1000万円超えが今中古車なら総額300万円台! オススメの選び方は?
R32型 スカイラインGT-Rが50万円から? あの時買っときゃ良かった……のモデルを振り返り“後悔を楽しむ”
マツダ ロードスター12Rの抽選に外れて絶望している人必見! 代わりにコレ、どうですか? 5選
トヨタ センチュリーがブランド化! クーペタイプも公開された今、改めて歴代モデルを振り返ってみよう!
「大人になったら絶対にこの車に乗ろう!」と子供の頃の夢を叶えた86(初代)
他人とかぶりたくない! 中古の輸入車が買えるほどチューニングしたオレンジのトヨタ 86
頭文字Dの再現度が圧巻! 世界中の人たちとつながれたトヨタ スプリンタートレノとの出合い
’07 フェラーリ F430|空力とヘリテージが息づくV8ミッドシップ【名車への道】
光岡 M55とダッジ チャレンジャーは本当に似てるのか問題。アメ車好きにも刺さるのか、ガチ比較してみた!
“好き”をワガママに選ぶ。アートディレクターの最適解がマツダ CX-30なワケ












