アストンマーティン ラピードS (西川淳)【海外試乗】
カテゴリー: アストンマーティンの試乗レポート
2013/05/27
アストンマーティンの4ドアにわざわざ乗らなくても…。なんて、否定的に考えていたがコロリと強力なファンに転向してしまった。「全員がスピード狂」な家族にもってこい。ふだん使いにスポーツカーを、という方にも最高である
世界で唯一の4ドアリアルスポーツカー
コロリと賛成派に転向
なにもアストンマーティンの4ドアにわざわざ乗らなくても…。なんて、否定的な見解をもつ方も、きっといらっしゃるだろう。何を隠そう、ボクもそのうちの一人、だった。アストンといえば旧型ヴァンキッシュの筋骨隆々な美しさと、V8&V12ヴァンテージの端正な美しさに尽きる、とさえ思っていて、ラピードはおろか、そのベースとなったDB9までも、ややもすると中途半端に思えたもの。ラピードは理解はできるが十分納得できない車であった。これまでは…。
ジュネーブで登場したばかりのラピードSを駆って、スペインはカタローニャの峠道を思う存分走ってみた結果、コロリと賛成派、しかも強力なファン、に転向だ。
それほどまでに新型ラピードSは、「ファン」に仕上がっていたのだった。
注目すべきはグリルだけじゃない
注目すべきはでかいグリルだけじゃない。その奥にしまわれた新型AM11エンジンで、旧型ラピードより19mmも低く搭載されている。だから、ステアリングホイールから前の動きが絶妙にシャープで、ノーズの動きも落ち着いており、自信をもって峠道を攻め込めたというわけ。
もちろん、大幅にアップしたエンジンパワーも利いていて、特に低回転域のレスポンスと高回転域のパワー感が良くなったことで、エンスーなドライビングファンがいっそう増した。
もちろん、2ドアクーペのほうが家族に対してわがままな選択だろう。けれども、これを4ドアセダンだと家族に偽って買っちゃうほうがもっとわがままだ。なぜならコイツは、世界でも他に類を見ない4ドアのリアルスポーツカーなのだから。
SPECIFICATIONS
| グレード | RAPIDE S | ||
| 駆動方式 | FR | ||
| トランスミッション | 6AT | ||
| 全長×全幅×全高(mm) | 5020×2104(with MIRRORS)×1350 | ||
| ホイールベース(mm) | 2989 | ||
| 車両重量(kg) | 1990 | ||
| 乗車定員(人) | 4 | ||
| エンジン種類 | V12DOHC | ||
| 総排気量(cc) | 5935 | ||
| 最高出力[ps/rpm] | 558/6750 | ||
| 最大トルク[N・m/rpm] | 620/5500 | ||
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