日産 キューブ【モデル概要編】
2007/06/22
「可愛い」と「使いやすい」を両立した
フレンドリーなコンパクトワゴン
●コンセプト
「使える箱」を目指したマーチベースのワゴン車
マーチをベースとしたハイトワゴンとして登場したキューブも、現行モデルで2世代目。ミニバンの縮小コピー的だった先代から一転して、独自のスタイルをもつ個性的なコンパクトカーへと変貌している。
コンセプトは「マジカルボックス」。外観からは想像できないほどの広い室内空間を実現し、収納スペースなど使い勝手の良い機能を充実。「想像力次第で自由に使える不思議な箱」という意味が込められている。
シート配列は2列で、乗車定員は5名。ホイールベースを延長してサードシートを備えた、7人乗りの派生モデル「キューブキュービック」もラインナップされている。
ターゲットユーザーはポスト団塊ジュニアで、年齢的には30代のヤングファミリィを中心としていた。それでも、ほのぼのとしたデザインが若い女性やシニア世代にも受け、幅広い年齢層からの支持を集めている。
●メカニズム
エンジンは1.4Lと1.5L 4WDモデルの設定も
マーチのプラットフォームを共用したため、フロアパネルやサスペンションなどはマーチと共通となる。ただし車重増加に対応し、エンジン排気量は1.4Lのみ設定されていた。2005(H17)年5月のマイナーチェンジで1.5Lが追加されているが、これは1.4Lエンジンの排気量を拡大したものではなく、ティーダにも搭載されている新開発ユニットである。
トランスミッションはATのみ。2005(H17)年のマイナーチェンジ前までは1.4Lに6速手動変速モード付きCVTの設定もあったが、以降は電子制御の4速ATに統一。代わりに1.5LがCVTとの組み合わせとなったが、手動変速は簡略された。
駆動方式はFFに加え、後輪を電気モーターで駆動するe-4WDも用意される。前輪のスリップを検知すると後輪のモーターに通電する仕組みで、作動するのは発進から20km/hまで。電気式なのでレスポンスに優れ、トルクコントロールも緻密だ。
●エクステリア&インテリア
国内専用だから実現した左右非対称のリアビュー
フロントマスクは数回のマイナーチェンジを境に若干の変更があるが、基本はマメ芝犬をイメージしたおとなしく愛嬌たっぷりのデザイン。
全体のフォルムはひたすら四角く、キャビンが頭でっかちになりそうなスタイルだが、大きなフェンダーフレアを設けることでバランスを取っている。
リア回りの非対称デザインは、国内専用モデルならでは。後方視界に影響が出にくい右Cピラーを太くして剛性を出し、左Cピラーを細くして視界を確保。左ハンドルの設定を想定したら、バックドアやボディの作り分けが必要となるため、実現できなかったはずだ。
インパネは外観同様、水平と垂直のラインを曲線でつないだデザイン。フロントシートはベンチ式で、フルリクライニングしてフラットにすることも可能だ。リアシートは6:4 分割タイプで、ダブルフォールディング格納によってラゲージスペースを拡大することができる。
●インプレッション
乗り手を選ばないイージーな取り回し
エクステリアの落ち着いたイメージから比べると、乗り心地は若干硬めな印象を受ける。ただしこれはハンドリングを楽しむためのものではなく、重心の高さからくるロールの大きさを抑えるのが主目的である。
エンジン&トランスミッションは、いずれも低速トルクを生かして走るセッティング。1.4Lでも不足は感じないが、1.5Lのほうが燃費や走りやすさの面で優れている。低回転をキープして走る分には、静粛性も高い。
最小回転半径は4.4mと、ほぼKカー並み。ボディがスクエアでボンネットの見切りも良いため、駐車場や狭い路地での取り回しは抜群だ。
■狙い目グレード
低価格で探すなら1.4L 予算があれば1.5Lを
前述のとおり、1.5Lモデルが燃費やパワーの面で優れているため、予算が許せばこちらを狙いたい。2005(H17)年式ならば、グレードの種類が比較的豊富にあるため探しやすいと言える。
■購入時のチェックポイント
目立ったトラブルはなし電動装備の動作は要確認
特有のトラブルなどはないが、ごく希にパワーウインドウや自動格納式ドアミラーなどの電動装備に不具合が見られる。そのため、購入時には実際に作動させて確認しておきたい。
低価格で探すなら1.4L 予算があれば1.5Lを
前述のとおり、1.5Lモデルが燃費やパワーの面で優れているため、予算が許せばこちらを狙いたい。2005(H17)年式ならば、グレードの種類が比較的豊富にあるため探しやすいと言える。
■購入時のチェックポイント
目立ったトラブルはなし電動装備の動作は要確認
特有のトラブルなどはないが、ごく希にパワーウインドウや自動格納式ドアミラーなどの電動装備に不具合が見られる。そのため、購入時には実際に作動させて確認しておきたい。
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