BMW X1(旧型)▲初代と比べて全長は30mm短くなったが、室内空間は逆に広くなった2代目BMW X1 。日本で取り回しやすいサイズのSUVだ

2代目の平均価格が急落、300万円を切ってもさらに続落している

日本の狭い道路でも扱いやすいサイズながら、高い質感をもつプレミアムコンパクトSUVのBMW X1。

2023年初頭には新型となる3代目が登場したが、その旧型となる2代目の中古車平均価格が過去最安値となり、手が届きやすくなっているのだ。

この記事では、2代目X1の中古車状況を見ていくとともにモデル概要を振り返り、今の狙い目物件はどんなものか考察していこう。
 

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【中古車状況】半年ちょっとで60万円も平均価格が落ちている

早速、 2代目BMW X1の中古車平均価格と中古車台数の推移を見てみよう。

2015年10月に登場した2代目X1。中古車の流通量を見ると、2022年は800台前後で推移していたが、2022年11月に900台を超えると、2023年1月には1000台を突破。

さらに今年2月には3代目へとフルモデルチェンジが行われたため、旧型となった2代目の中古車が市場に流れやすくなり、以降7月まで1000台以上をキープしている。
 

BMW X1のグラフ

この流通量の増加を背景に、中古車の平均価格は2023年に入ってから徐々に下がり始めた。

1月の平均価格はまだ323.1万円だったが、2月に3代目(現行型)が登場すると、下落傾向が加速。4月に300万円を切ったあとも値落ちは進み、7月時点では263.1万円まで下がっている。

1月から半年ちょっとしか経っていないのに、60万円も安くなっているのだ。
 

BMW X1のグラフ

では、どんな中古車が多いのか。さらに詳しく見てみよう。

原稿執筆時点でのカーセンサー掲載台数は約640台。平均価格は約250万円だが、価格帯は約90万~490万円と幅広い。この理由は、走行距離が3000km未満から15万km超まで広がっていることにありそうだ。

一方で、搭載エンジン別の割合を見ると1.5Lターボの18i系が約2割、最高出力192psの2Lターボ20i系が約1割、同231psの2Lターボ25i系はほとんどなく、2Lディーゼルターボ18d系が6割超を占めている。

では、2代目X1のどんな中古車を選ぶべきか。それを検討するためにも、まずは同車の概要を確認しておこう。
 

 

【モデル概要】安心&快適装備が充実したコンパクトSUV

X1(旧型)▲パワートレインごとに3タイプのモデルが用意されている。標準モデルと、たくましさを強調した「xライン」(写真)、スポーティな走りのイメージを強調した「Mスポーツ」がある

2015年10月に日本へ上陸した2代目X1。初代が後輪駆動ベースだったのに対し、この2代目から前輪駆動ベースとしたことで、室内が広くなったのが大きな特徴だ。

ラゲージルームはその恩恵を受け、先代と比べて容量が85L大きい505L(通常時)となった。2列目シートをすべて畳めば1550Lのフラットなスペースを作れる。

また、後席も膝と前席との間が拡大され、さらに全高も少し高くなったので、ゆったりとくつろいで移動できる。
 

X1(旧型)▲先代と比べて2代目の着座位置は前席で36mm、後席で64mm高くなり、見晴らしが良くなった
X1(旧型)▲シート地はxラインがクロス地×レザー、Mスポーツはクロス×アルカンターラが標準。フルレザーシートはオプション
X1(旧型)▲後席スライド機能はオプション。60:40分割式で最大130mm調整できる
X1(旧型)▲ラゲージにあるボタンを押すだけで40:20:40の3分割に倒すことができる。また、ラゲージ床下には100Lのサブトランクも備わる

その一方で、BMWがSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)ではなく、SAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)という名称にこだわるとおり、BMWらしい俊敏なハンドリングと乗り心地のよさを実現している。

その一端を示すように、全車に「パフォーマンス・コントロール」が装備された。これはエンジンとブレーキを制御することで、走行安定性とハンドリング性能を向上させる機能で、SUVといっても気持ち良くコーナーを駆けぬけることができる。

デビュー時に搭載されたエンジンは1.5Lターボ(18i系)と、最高出力192psの2Lターボ(20i系)、同231psの2Lターボ(25i系)の3種類。1.5Lターボは6速ATが、他は8速ATが組み合わされた。

また、1.5Lターボは2WD(前輪駆動)のみで、2種類の2Lターボ車はどちらも4WDが組み合わされる。4WDシステムは、通常は前輪で走り、走行状況に応じて瞬時に後輪も駆動させるBMW独自の「xDrive」だ。
 

X1(旧型)▲乗り心地や走行特性を任意のモードから選べる「ドライビング・パフォーマンス・コントロール」は全車に標準装備されている

プレミアムをうたうとおり安心&快適装備は充実している。

まず、先進運転支援機能「ドライビング・アシスト」は全車標準装備。衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警告機能などが備わる。

なお、先行車に自動追従するアダプティブクルーズコントロール機能(オプション名は「ドライビング・アシスト・プラス」)と、フロントウインドウにナビ画面などを投影する「ヘッドアップディスプレイ」は、いずれもオプションなので、中古車を選ぶ際は装備を確認しよう(25i系はドライビング・アシスト・プラスを標準装備)。

また、視認性の高いLEDヘッドライトやリアビューカメラ、8.8インチワイドディスプレイ&HDDナビ、ナビやオーディオなどを統合コントロールするiDrive、USBオーディオインターフェイス、ETC車載器などは全車に標準装備されている。

約7年間の販売期間の中で、パワートレインを含め下記のような改良が施されている。中古車物件を選ぶうえでポイントになるため、しっかりと内容を押さえておこう。

・2016年9月:ディーゼル車の追加
2Lディーゼルターボ搭載車の「18d」系が追加された。すべて8速ATと4WDが組み合わされる。

・2017年8月:18i系のトランスミッションが6速から7速ATに変更
1.5Lターボの18i系のトランスミッションが6速ATから7速AT(2ペダルMT)に変更された。

・2018年5月:一部仕様変更
全車の仕様が向上。中でも20i系はオプションだった「コンフォート・パッケージ」が標準装備された。これはボタン操作でテールゲートが開閉するオートマチック・テールゲート・オペレーションや、前席シートヒーター、ボタンで後席を簡単に倒してラゲージを広げられる機能だ。

・2019年10月:マイナーチェンジ
内外装の変更とともに、ディスプレイが8.8インチからタッチ機能付き10.25インチへと変更された。また、6色から選べるアンビエントライトが標準で備えられた。
 

X1(旧型)▲マイナーチェンジではBMWの象徴である「キドニー・グリル」が大型化された

・2021年4月:18d系の装備が拡充
18d系の装備が見直され、オプションだったアダプティブクルーズコントロール機能や電動フロントシート、ボタン操作でテールゲートが開閉するオートマチック・テールゲート・オペレーションが標準装備となった。

以上を踏まえて、どんなX1の中古車を狙えば良いのか、チェックしよう。
 

 

とにかく安く狙うなら「sDrive18i」と合わせ「sDrive18i xライン」もチェック

とにかく手頃な価格で買いたいなら、2WDのsDrive18i系がオススメだ。 sDrive18i系には標準モデルのsDrive18iと、たくましさを強調した外観になる「18i xライン」、BMWのモータースポーツ部門を担うM社製のスポーツサスペンションなどを備えるスポーティなイメージの「18i Mスポーツ」があるが、中でも手頃なのは標準モデル。

原稿執筆時点で標準モデルの初期型なら、5万km未満で総額約160万円から、3万km未満で総額約190万円から見つけることができる。
 

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BMW X1(2代目)×sDrive18i×全国

ただし、標準モデルの掲載台数は少ない。そこで標準モデルより台数が約3倍もあるxラインも視野に入れて探した方がいいだろう。新車時の車両本体価格は標準モデルより約30万円高かったのだが、その差は縮まっていてお買い得感もある。

X1(旧型)▲「xライン」はSUVらしく力強さが強調されている。写真は初期型モデル

原稿執筆時点で5万km未満で総額約170万円から、3万km未満で総額約190万円から見つけることができる。
 

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BMW X1(2代目)×sDrive18i xライン×全国
 

ディーゼル狙いなら「xDrive18d xライン」がオススメ

昨今の燃料費高騰もあり、軽油を使うディーゼル車が欲しい人は多いだろう。実際、X1の掲載台数でも2Lディーゼルエンジンを搭載したxDrive18d系が圧倒的に多く、全体の6割超を占めている。だから台数が多くて選びやすいというメリットもある。

xDrive18d系もsDrive18i系同様、標準モデルとxライン、Mスポーツがあるが、中でも台数が多くて選びやすいのはxラインだ。またsDrive18i系と同じく、新車時の標準モデルとの価格差も縮まっているのでお買い得感もある。

原稿執筆時点でxDrive18dのxラインは5万km未満で総額約200万円から、3万km未満で総額約220万円から見つけることができる。
 

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BMW X1(2代目)×xDrive18d xライン×全国

次いで台数が多いのはMスポーツで、5万km未満が総額約220万円から、3万km未満で総額約240万円から。つまりMスポーツを狙いたいならxライン+20万円の予算を用意したい。

ちなみに、新車時のMスポーツの車両本体価格はxラインの+約20万円だったので、価格差は中古車でも変わっていないようだ。
 

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BMW X1(2代目)×xDrive 18d Mスポーツ×全国
 

新世代デザインの後期型狙いなら「xDrive 18d系」を

X1(旧型)▲BMWの新世代デザインが採用されている後期型

せっかくのプレミアムコンパクトSUVなのだから、より新しいデザインで装備が充実している中古車が欲しいと思う人も多いはず。

そんな人にオススメなのが、2019年10月のマイナーチェンジ以降の後期型xDrive 18d系。

マイナーチェンジで全車ヘッドライトがLED化されたり、キドニーグリルが大型化されるなどBMWの新世代デザインコンセプトが採用されている。 そのため、旧型とはいえ「型落ち感」のようなものを感じることは少ないはずだ。

もちろん後期型は装備面でも進化している。衝突被害軽減ブレーキを含むドライビングアシストが標準装備されたり、ディスプレイが8.8インチからタッチ機能付き10.25インチへと変更されたので、使い勝手も良くなっている。

そんな後期型の物件を見ると150台ほどヒットするが、その中でもオススメは掲載台数の多い「xDrive 18d系」だ。後期型の実に半数以上がこの「xDrive 18d系」となる。

原稿執筆時点で5万km未満で総額約290万円から、3万km未満で総額約320万円から見つけることができる。新車時価格が489万円からだったことや、まだまだ年式的に新しいことを考えると、お買い得感は高いはずだ。
 

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BMW X1(2代目)×2019年10月以降生産モデル×xDrive 18d 系グレード×全国

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BMW X1(2代目)×全国
文/ぴえいる、写真/BMW、篠原晃一

ぴえいる

ライター

ぴえいる

『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。